城山三郎氏の本より
城山氏の本にあった、心に残った言葉をしるしておきたい。
浜口雄幸氏が色紙に残されたという言葉
「刻苦勉励」、「奮励努力」、「清風万里」
清い風が万里を渡る。目標を成就したかしないかは別として、それに向かって全力を尽くした。身の中に爽やかな風が通りすぎるだけだという思いで死ねたと言う意味で、浜口さんは最高の人生を送ったという。
浜口氏は内閣総理大臣として、金本位制度を導入しようとして、上手くいかなかったわけですが、その時においてベストを尽くしたことでは、悔いが無かった、ということなのだと思います。
日本の経済人の父、渋沢栄一氏は、「右手に算盤、左手に論語」をモットーにしていた。金勘定の能力だけではなく、健全な道徳と教養をもった経済人が日本の近代を作ってきたと言われていました。
中国の詩人で黄山谷と言う人が、「三日書を読まざれば、面貌憎むべく語言味なし」と言っているそうです。
安岡正篤氏の「4つの耐える言葉」
冷に耐え、苦に耐え、煩に耐え、閑に耐え、激せず、躁(さわ)がず、競わず、随(したが)わず、以て大事を成すべし。
熊谷守一氏の言葉
「三風五雨」と言う言葉を残しています。
人生10日としたら、3日は風が吹いて、5日は雨。晴れの日はせいぜい2日ぐらいだと。
人生なんていうのは、風が吹き荒れて当たり前、雨が降って当然。そう思っていれば、新しい世界へ入ってもびくともしない。
晴れた日はたった2日しかないと思えば、辛い辛いと嘆くこともありません。当たり前のこと、平気、平気。
「担雪埋井(たんせつまいせい)」、立花大亀氏の言葉。人の努力というものは、井戸の中へ雪を放り込んで埋めるようなものだ、ということ。そんなものをいくら運んでも溶けてしまって、井戸はちっとも埋まりません。でも、それが人生だ。人生というのはそういう姿をしたものだ。簡潔に表現されています。
迷った時はチャレンジすべし。
「するべきかしないほうがいいかと迷ったときは、必ずしろ」と言いますね。
失敗すれば失敗したで、人は失敗から必ず何かを学ぶ。しなければ悔いだけが残る。
「こんなことをやらされるのか」
「あんな奴に使われるのか」
とついつい考えるのだけれども、そうではなくて、とにかくやってみろ、やってみたらどうなるか分かるんだ、ということです。やっぱりチャレンジするということ、引っ込み思案にならないことが大事だ、ということです。
経済学者パレートの言葉
「静かに行くものは健やかに行く、健やかにいくものは遠くまで行く」
遠くまで行きたいのなら、行いに意図的なアピールは要らない。あせらず、コツコツと持続することが大切だ。
アメリカの心理学において
人間を支えるものに三本の柱がある。
一本はセルフ(自我)。趣味でも宗教でもいい、自分だけを支えるもの。
一本はアチーブメント(成就、業績)。目標の世界。目標に挑戦するという気持ちが支えになる。
一本はインティマシー(親交)。親しい人の世界。これはやはり人間を支えて、人間をグラグラさせない。
年功者には年功者なりのメリットがある。『自信』を持って生きなさい。
中高年、がんばりたいと思います。
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