「輝く夜」 (百田尚樹著) を読んで
「永遠のゼロ」の著者、百田氏の本です。
とにかく純粋に優しい人達ばかりが登場してくる物語でした。
そして、すべてクリスマス・イブの物語。5作の短編集です。
「魔法の万年筆」
不当解雇を受け入れる。そして、
ホームレスにハンバーガーと熱いミルク、そして、ハンバーガーの入った袋の横に五百円玉もそっと置く恵子の物語。
「猫」
雨の中、毛がほうぼう抜けて、それに片目の無いのら猫、すごく弱っていたので拾ってきて飼うことにする雅子の物語。
「ケーキ」
孤児でありながら、頑張って生きてきた。でも、二十歳でガンに。。。真理子の物語
「タクシー」
最初は旅先で嘘からはじまった若い男女の物語。嘘を続けることに耐えられず、別れたけれど、偶然再会して本当のことを話して結ばれることになる、依子の物語。
「サンタクロース」
ストーブの横でつまずいた妹を、右手をストーブに直接当ててまで守る望兄ちゃんとその母和子の物語。
「衣食足りて礼節を知る」と言う言葉があります。
これは、なかなか否定できない言葉だと思っています。
フランクルも否定はせずに、そこに道徳が必要なのだと言われています。
そこに、衣食が足りなくても、人に優しくできる人達の物語。
自分がたとえ不幸な状況にあったとしても、自分以外の人のために、尽くすことが、果たしてできるのだろうか・・・・・考えさせられます。
ふと、ディケンズの「クリスマス・キャロル」も想い出しました。どちらもよい物語です。
ありがとうございました。
来月はクリスマス・・・ということは、もうすぐテスト・・・気持ちを切り替えないと・・・冴えない中高年、冴えないあたま、どうしたものかな~・・・
(;´д`)トホホ…
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