「夢十夜」 著者 夏目漱石 を読んで
「悩む力」では、姜さんが「夢十夜」の第一夜と第七夜について触れられていました。
そして、成田さんもご自身のHP「成川淳の文書集へようこそ!」で、成田さん“お薦めの書”とされています。
成川さんは、「夢十夜」について、中には意図の汲み取りづらい話もある、としながらも、「何かを断片的かつ象徴的に表現した特異な作品であるからこそ、この作品には夏目漱石の陰の本質が潜んでいるようにも思える。そして、この陰が私を惹きつけている。」と言われています。
自分にも意図の汲み取れないところがありましたが、凡庸な自分には、それ以上の理解が難しく感じられました。
その中で「第七夜」は、姜さん、成田さん、双方のご説明もあり、「なるほどナ」、と思うことができました。
夏目漱石の時代といまの現代とが、同じような世相である中で、巨大な船(その時代)に乗せられて、日の沈む西に向かっていく。「西」というのは、決して明るいとは言えない時代に向かっていくことのようです。
巨大な船に乗せられたまま、“その時代”に流されるままではいやである。さりとて、その巨大な船の上で、何をすればよいのか、どうすればよいのか、何ができるのかを悩み苦しむ。
それでも、悩み、もがいていくしかないのでしょう、と思いました。
「夢十夜」、短編とはいえ難しいなと思える本でしたが、、今でも、新潮文庫、岩波文庫、集英社文庫から出されております(スゴイ)。多少文語調でも問題が無ければ、青空文庫でも読むことができます。
<http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972.html>
この後に、マックス・ウェーバーの本を読み始めたのですが、これもまた難しい。
ちょっと切り替えた方がよいかも?(汗)
m(_ _)m
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