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2012年12月

2012年12月29日 (土)

The rule of 72

先日(12/8、慶應大学にて)、保険フォーラムへ行ってきました。

そこで、大垣氏(立命館大学 教授)、出口氏(ライフネット生命社長)より、「The rule of 72」の説明がありました。

以前にも聞いたことはありましたが、忘れてしまうので、記録しておきたいと思います。

 

72の法則」は、「金利(%)×年数(年)=72」という数式で表わされ、資産運用において、元本を2倍にする場合のおおよその年数や金利が簡単に求められる法則ということです。

 

これは、イタリアの数学者で「会計の父」とも呼ばれるルカ・パチョーリが、1494年に「スムマ」と呼ばれる数学書で述べたとされる。具体的には、この数式の「金利(%)」に適当な金利(年1回“複利”利回り)を入れると元本を2倍にするのに必要な年数が、一方で「年数()」に運用年数を入れると元本を2倍にするのに必要な金利が求められる。

例えば、100万円の資金を6%の複利で運用して2倍の200万円になるのは、「72÷612」より、約12年後ということです。

 

バブル期前の一時払養老保険(配当率込み)では、10年で十分に2倍となりましたが、いまは・・・

一般に「72の法則」は、金利において、8%付近が一番正確に適用でき(誤差が一番小さく)、概算として使えるのは、その上下プラスマイナス2%くらいまでとのこと。すなわち、6%から10%くらいまでの複利計算なら、本法則が使えるが、これを外れると誤差が大きくなる。なお、実際に概算で使うなら、72ではなく、69.3がよいとされ、英語では「rule of 69.3」や「rule of 70」と呼ばれることもあるそうです。

 The_rule_of_72_1

 

上記2つ目の近似、「 n2乗に比べて、nは無視できるほど小さい」としている前提が概算となるところ。

もう一つの方法は、

底をeとして両辺 log を取ります。

The_rule_of_72_2

 

微分可能な関数 f(x) x=0 周りでテイラー展開をlog(1+x) に適用すると
The_rule_of_72_3

The_rule_of_72_4

 

よって、

The_rule_of_72_5

 

ここまで見てきた時点で、「72の法則」の精度が良くはないということです。ある求め方では73になり、他の求め方では69となります。そこで、今回の法則はだいたいのアタリをつけるためのものだそうです。

 

ではなぜ、「72」という数字で名前がついているのでしょう?

6973の間をとって71とかする方が自然だったり、70の方が区切りが良かったりという考え方もできそうです。正確さでいうと69の方が72よりも良いとのこと。

 

しかしながらこの「72」ではなくて、他の数字だったらこれほどまでに有名になることはなかったといわれます。理由は素因数分解によるようです。

The_rule_of_72_6

 

 

69から73付近の整数の中では72が最も約数が多く、割り算がしやすい数ということになります。できるだけ多くの人が素早く、抵抗なく計算できる数ということで、72という数が採用されたようです。

勉強は継続しないといけませんね。ありがとうございました。

m(_ _)m

 

「神かくし」 (南木佳士著) を読んで

南木氏8冊目となりました。

 

これは短編集となります。

・神かくし

・濃霧

・火映

・廃屋

・底石を探す

 

本の内容から、おそらく南木氏50歳少し手前(2000年になる前くらい)に書かれたものと思います。

前回のエッセイ集「冬の水練」とほぼ同時期と思います。

 

「冬の水練」が、著者の南木氏の少しずつ普段の生活をとり戻されてきているころのエッセイとすれば、「神かくし」は、美しく厳しい長野の自然を背景に、少しずつ光を見出している著者が小さな誘いをきっかけに<小さな日帰りの旅>に出る物語になると思います。

 

ただ、今回は、読み切れませんでした。なぜ?

 

これまでの南木氏の本には、病気であることを認めながらも、生きていることの大切さを(読者を意識して?)語られていたように思います。

 

今回の作品は、著者南木氏がその時々に何気なく感じたままに過ごされた1日を、あまり読者を意識せずに?(すいません)語られているように思いました。

南木氏は、とても頭の良いかたですので、これまでの作品では、読者を引きつけようとする工夫をされていたのかもしれませんが、今回は、感じたままに、そのままに、あまりまとまりを意識せずに文章とされたのかもしれません。一つの試みだったのかもしれませんネ。 m(_ _)m

 

ここからは、ほかの方の感想となりますが、このような感じ方もあるように思いました。

*******

★患者である老婆とその妹に誘われて“唐突”に出かけるキノコ狩りの小さな旅を描いた「神かくし」

 

★高校時代の同級生の妻からの手紙で同級生の死を知って、“誘われるように”母校のある東京の街に電車を乗り継いで立ち寄る小さな冒険を描いた「火映」

 

★屋根の修理をきっかけに生家の廃屋へ行った著者に去来する過去の出来事を描いた「廃屋」など、どれもが過去に遡る旅、言い換えれば現在の自分のあり方を再確認する旅です。

 

「じぶんという存在の輪郭をまさぐるとき、生きてきたというより、死なないできた、という事実のほうにむしろ向かい、それをまさぐるときにも捕らえるというより不意に訪れるものを待ち、その訪れるものに身を合わせるときもこぼれるものはあえてすくわない」

 

このようにして長く暗いトンネルの中を歩んできた著者ですが、ようやく弱々しくも小さな光が見えてきたときを同じくして不思議な誘いに導かれて行った山や川、故郷、そして青春時代を過ごした街に抱かれて少しずつ再生している自分を再確認していきます。

 

従って本書は過去から現在へのさまざまな交差があり、著者の特徴である怜悧な哀しみを含んだ文体にも関わらず、再生というキーワードの元、小さな生きる喜びを散りばめた希望の書と読み取ることができる内容となっていることを挙げたいと思います。

*******

ありがとうございました。

m(_ _)m

2012年12月23日 (日)

「冬の水練」 (南木佳士著) を読んで

南木氏のついに7冊目!

 

「医学生」(1993年頃)、「冬物語」(1995年~1996年末まで)の頃から、2002年までに書かれたエッセイ集となります。25のエッセイで構成されています。

 

著者の南木氏が、少しずつ普段の生活をとり戻されてきているころのエッセイなのかな、と思いました。

 

その中で、“生命保険”について、的をえた記述がありましたので、ご紹介します。

*****

「生命保険というものは、掛けている間に死んだら妻や子供たちにこれだけの金が支払われるんだという安心を買うものなんじゃないですか。それだけ大事な安心を買っておいて、さらにおまけの満期金まで欲しいなんていうほど欲張りじゃありませんよ」

と、言って、掛け捨て保険を選びました。

(中略)

簡易金庫を開けて保険証書を確認してみたら、たしかにこの20年間、合計するとかなりの額の掛金をかけてきたことになる。でも、とりあえず死なないで今日までこられた代償だと思えば安いものだ。

*****

 

「保険期間20年の定期保険」に入られていたようです。

 

ある生命保険会社の経営者の言葉となります。

『生命保険を売ることはとても難しいことです。

なぜなら、お金を捨てさせることだからです。自分にはお金が返ってきません。自分以外の人のために入るものだからです。だから皆、生命保険を勧められると躊躇するのです。

「あなたが払うお金はあなたのところには返ってきません。あなたの愛する人のところに行くのです」ということを言わなくてはいけないわけです。ですから生命保険を売るのは難しいのです。

いくら家族を大事にしているといっても、保険料という意味でお金を捨てるのは難しいことです。自分に戻ってこないのですから。

しかし、この難しい仕事が難しいからといって放棄してしまっては、日本のセーフティネットが無くなってしまうと思います。』

 

つまり、生命保険を売るには、“ニード喚起”が必要になると言われていますが、少なくとも南木氏は、生命保険のニードを理解されているのだと思いました。

 

さいごに、「麻雀」というエッセイより

 

人生に無駄なことは一つもない。

近ごろ私はそう確信するようになってきている。病むことだって、老いることだってまぎれもないその人の年輪の一輪なのだ。その一輪がなければ木の幹はそこから腐って空洞になってしまうのだ、とまあ、それほど力む必要はないのだが、麻雀はそれなりにいろんなことを教えてくれた。

(中略)

他人がツイているときに無理に勝負をしかけると振り込んでしまって負けを重ねる。だから、黙って降り続ける辛抱も学んだ。「禍福はあざなえる縄のごとし。」この格言の真の意味を私は麻雀に教えられたのである。

医者として患者さんや己の人生をよくよく検証してみると、良かったことと悪かったことの収支はおおむねバランスが取れているような気がする。

(中略)

生きていればいいときもあるし、悪いときもありますよ。運を天にまかせるっていうのは、とりあえず死なないでいればなんとかなるってことなんだと思いますよ。

 

ではでは、ありがとうございました。

m(_ _)m

映画「007 スカイフォール」を観ました!

気持ち切り替え!?

それでも1年に2本も映画を観に行くという、珍しい年となりました~!

 

前回の「テルマエ・ロマエ」に続き、今回は、シリーズ生誕50周年ということもあり007 スカイフォール」。

 

ジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグ、46歳。ほぼ同世代。“時”の早さを感じます。

というのは、友達同士で初めて映画を観たのが、やはり「007 私を愛したスパイ(1977年)」でした。

そのときのジェームズ・ボンド役は、ロジャー・ムーアで、自分の父親よりも年上でしたが、今ではもう同世代、厳密に言えば、年下です。 (u_u。)

 

しかも、今回の007では、世代交代を想わせる、Mへの高齢による引退勧告(映画の中では殉職されました)があったり、Qの若返りがあったり、Mの秘書役となるマネーペニー役も若返ったり、そして、ジェームズ・ボンド自身も秘密情報部員維持のための体力測定に落ちていたりと、中高年にはちょっぴり?悲哀を感じたりもしました。

 

それでも全般的にはよかったと思います。ありがとうございました。m(_ _)m

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迫力あるバイクシーン!

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トンネルを爆破しての地下鉄アタック(行き過ぎか?)

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今回のボンドカーは、ゴールドフィンガーのときの「アストンマーチンDB5」
名車となりますが、あんまり見せ場無く、最後は爆破されてしまいました。
(´・ω・`)ショボーン
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そして、友達同士で初めて観た「007 私を愛したスパイ」
Img_1422507_61440501_0
失礼しました。

m(_ _)m

2012年12月22日 (土)

ア試験、お疲れさまでした

中高年の記憶力には厳しい第1部でした。あ~Excuse・・・

 

でも、記憶力が弱くなると、気持ちの切り替えは早くなるようです。

すぐ忘れちゃうから・・・(゚ー゚;

 

Twitterで、いい事をいわれている方がいましたね。

「勉強方法、時間の使い方は改善しないといけない」と、自分自身にも当てはまると思いました。

 

がんばってみよう。(*^.^*)

PS。試験問題は回収されてしまいましたが、すぐに公開してくれるんですね。

http://www.actuaries.jp/examin/info.html

m(_ _)m

2012年12月16日 (日)

「財政中立化」について

【三菱UFJ信託銀行/用語集より】

厚生年金基金の代行部分から生じる過不足のうち、厚生年金基金の個別の事情によらない過不足は基金の負担にしない考え方である。

すなわち、厚生年金基金を実施する企業と未実施の企業で負担の不均衡が生じないような仕組みといえる。

厚生年金基金の個別の事情によらない過不足とは、例えば運用利回りや平均寿命の延びなどが考えられる。具体的には、運用利回りについては、厚生年金基金の運用実績が厚生年金保険本体の運用実績を下回った場合、当該下回る部分のみ厚生年金基金が負担することとされた。平均寿命の延びについては、国全体の死亡率が低下し寿命が延びることにより、厚生年金基金が支払う代行給付が増加する部分は、最低責任準備金の減少要因となり国が給付現価負担金として負担することとされた。

(厚生年金基金の負担にはならない)。

 

Actuary JPさんより】

平成12年法改正。「代行部分の財政中立化」を目指す。

 

「中立化」とは、厚生年金基金の有無によらず、代行部分について、事業所間に損得勘定が発生しないということ。

そのコアになるのが、代行部分の債務評価の手法の変更。

ここで、「将来法」から「過去法」を用いた債務評価に変更される。

 

「過去法」とは、代行部分に関するキャッシュフローを加減し、利息を付けたものを債務とする方法。

ここで、利息は厚生年金本体の実績利回りが用いられる。例えば、本体利回りが3%の場合、代行部分の債務も3%増えるので、基金に利差損益は発生しない。但し、期ずれの問題等あり、完全には調整できず。

この「過去法」を用いた債務評価は、平成12年当時の不景気を受けて導入された暫定措置。

でも、平成16年法改正で恒久化される。また、代行部分の掛金も、平成12年に凍結された。そして平成16年に凍結解除。

この辺りから、掛金の計算方法が複雑になり、もはや掛金と予定利率がリンクしない時代に。

 

その後、「代行返上」のスキームが導入され、「代行返上」にあわせて多くの年金制度は予定利率の引き下げを実行。残された基金の大半は、「総合型」と呼ばれる中小企業が集まって設立する厚生年金基金。

 

厚生年金基金数でいえば、多いときのおよそ3分の1弱程度になっています。

※多いときで2000近く、現在は、600弱 (有識者会議第1回議事録より)


H21 22)③ より】

厚生年金基金の財政運営のうち代行部分については、厚生年金保険と同様の財政運営を実現すれば過不足が生じないという「財政中立化」の考え方がある。

この考え方に基づき、平成16年法改正により、代行部分の債務である最低責任準備金は過去法による責任準備金とされ、計算に使用する利率は厚生年金保険の実際運用利回りに連動することにされた。

一方、代行部分の給付原資に見合う額は、将来法による責任準備金である「過去期間代行給付現価」である。従って、厚生年金本体の実際運用利回りと「過去期間代行給付現価」の算定に使用する利率が異なる場合や、「過去期間代行給付現価」の算定に使用する予定利率・予定死亡率を変更した場合等には、「過去期間代行給付現価」と最低責任準備金に乖離が生じることになる。

この乖離が一定の水準を超えた場合、最低責任準備金が過少の場合には国から給付現価交付金が交付され、過大な場合には代行保険料率を見直して乖離を縮小するような運営となった。

乖離が一定の水準内かどうかは財政決算で確認することになっている。

 

【そして、H21 3B(3)に、次の一言が記載されています】

代行部分の「財政中立化」が達成されたとはいえ・・・・

 

でも「基本的には」、なんでしょうね。十分と言えない部分が残っているということで、更なる「財政の中立化」の徹底として、

【年金数理人会 厚生年金基金の最低責任準備金について H24.11.9】がありました。

<http://www.jscpa.or.jp/cms/index.php/download/files/63/op_20121109.pdf>

 

なかなか血肉になりません・・・(;´д`)トホホ…

 

2012年12月 9日 (日)

「冬物語」 (南木佳士著) を読んで

先週の「医学生」につづき、南木氏のついに?6冊目!

 

「冬物語」は、「医学生」を書かれたあと(1993年頃)の1995年~1996年末までに書かれた短編小説を集めた本となります。

 

 「川岸にて」 19956

 「空の青」 199512

 「赤い車」 19961

 「晩秋」 19962

 「タオルと銃弾」 19963

 「冬物語」 19964

 「ウサギ」 19966

 「急須」 19967

 「スイッチバック」 19968

 「木肌に触れて」 19969

 「となり町で」 199611

 「芝生」 199612

 

南木氏の興味深い?一面を知ることができました。

・昭和573月(ご病気をされる前)に酒酔い運転で免許取り消しになられていること

 私自身も、学生時代にオートバイを無免許で運転するということをして、くるまの免許を免停にしたことがありましたが、そのあと、悔しいので、バイクの免許をとるということがありました。 ( ̄◆ ̄;) 

・学生時代に乗っていたくるまを廃車にするとき、山へ捨てられていること

 私自身は、くるまをあまり運転はしませんが、好きではあるので、手放すときに、“捨てる”発想は無かったので驚きでした~。

 

「スイッチバック」は、「ダイヤモンドダスト」の続きのように思います。「ダイヤモンドダスト」後、父親が逝去されるまでの話となります。

 

「木肌にふれて」、研修医時代の物語になります。

・・・(中略)検査をし、診断を下したところで患者に逃げられる医者になってしまった。それはもはや医者ではなく、単なる検査屋である。これまでに教えられた事を正しく実行しているはずなのに、患者は去ってしまう。なぜなのか。あまりの若造に命を託す気になれないのか。日々嘘ばかりついている目の濁りを敏感に察知されてしまうのか。・・・(後略)

 

自分自身も学生時代に、塾講師をしたことがありますが、中学1年から教えてきて、中学3年の受験時期になって辞めていった生徒がいました。やっぱり、あまりの若造に「高校受験」を託す気になれなかったのかもしれませんね。ほろ苦い経験です。

 

「あとがき」より

この1年余り、短編小説を書き続けて発見したことは、

あまりにもはかなく淡い己の姿だけだったような気がしてならない。

 

「解説」より

「やさしさ」というものが、小説の中心に浮かび上がってくることもあるのだと、南木佳士の作品に出会って初めて思った。・・・

 

「あとがき」、「解説」は言い得て妙なのかな。読んでよかったです。
ありがとうございました。
m(_ _)m

 

 

2012年12月 3日 (月)

「医学生」 (南木佳士著) を読んで

「阿弥陀堂だより」、

「ダイヤモンドダスト」、

「からだのままに」、

「ふつうの医者たち」につづき、南木氏のいよいよ5冊目です。

 

平成元年(1989年)に、「ダイヤモンドダスト」で、芥川賞を受賞。

翌年の平成2年(1990年)にご病気(うつ病)になられて、それから2年が過ぎて、再び書きたい欲が芽生えたそうです。

ただ、これまでのように内向するだけの、深刻ぶった、いわゆる“純文学”らしい“純文学”は書きたくなかった。肩の力を抜き、己を救うためのユーモアを交えた小説を書きたかった。

そんなのとき、ふと頭に浮かんだのが「医学生」の頃の想い出だった、と。

 

書き下ろしで、単行本として出されたときのキャッチコピーは「必死のユーモア、誠実な青春」だったそうです。それと、表紙の「憂い」に満ちた青年の肖像画、この小説の中身を上手に表現されているように思います。

 

この小説には、医学生として、

車谷和丸、

桑田京子、

小宮雄二、

今野修三の4人が登場します。

ほかに、

解剖学教室の講師の依田、

京子の夏期病院実習先、信州の総合病院で内科医長を勤める上田

 

どの人物にも、南木氏の分身が入っているように思います。

どの人物も優しい人たちでした。

 

ここで、「」と「」について、少し調べてみました。

 

人間はえなければ物が出来ない。

何の心配もなく、平々凡々幸福に暮らしたのでは、という文字の真義からくる“優秀”とは言い難い。

憂患を体験し、悩み抜いてきて初めて、物も余裕も出来てくる。   【安岡正篤】

 

(ゆう)は(うれ)うで、(ゆう)は(すぐ)れている・しい・役者(俳)という意味を持つ言葉ですが、ここで安岡氏の言葉通り、からが発生したようです。

***

は、頁(あたま)++(足を引きずる)」で、頭と心とが悩ましく、足もともとどこおるさま。かぼそく沈みがちな意を含む。

は、「人+憂」で、しなやかにゆるゆるとふるまう俳優の姿とあります。

心が沈んでいる時の身のこなしが、しなやかでゆるゆるとしている所から、俳を表わすようになり(今の俳とは違い能などと近い動きとのこと)、また、その身のこなし方からしいともなり、またその動きの美しさから、れていること(優秀)にも使われるようになったそうです。

***

 

憂患を体験し、悩み抜いてきて初めて、人物も余裕も出来てくる。

 

そんな「い」の頃の学生時代を描いた物語、そして、それが今のしい医者たちへとつながるように思いました。

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ではでは、また。ありがとうございました。m(_ _)m

 

2012年12月 2日 (日)

「キャッシュバランスプラン」は万能?

過去問に、次の記載があります。

H21 3B

・「キャッシュバランスプラン」を導入し、市場整合性と連動の高い指標を用いることで、運用環境に左右されにくい制度へと転換を図ることが考えられる。

 

H22 3B

・「キャッシュバランスプラン」を導入すると金利水準に応じて全体の給付額が連動することで年金財政上の安定化効果も期待できる

 

H23 3B

・「キャッシュバランスプラン」は、財政が安定しやすい制度である

・「キャッシュバランスプラン」は、運用リスクを抑制することが可能な制度である

 

・・・「キャッシュバランスプラン」が万能なようなイメージを受けます。そうなのでしょうか?

 

***

 

「厚生年金基金」、「確定給付企業年金」の一形態として、「確定拠出年金」の特性も一部併せ持つハイブリッド(混合)制度である「キャッシュバランスプラン」があります。

加入から支給終了までのすべての期間にわたって指標利率(国債利回り等に連動)によって給付額が変わる設計が可能です。

 

キャッシュバランスプランの特徴

仮想個人残高の設定

仮想個人勘定の残高は、毎年加入者毎に与えられる拠出クレジットに利息クレジットを加算しそれを累積していきます。

拠出クレジット 例:定額、給与×一定率、ポイント×単価

利息クレジット 実際の運用収益とは関係しない仮想的な利率(指標利率)によって計算する。

例:20年の長期国債利回り

年金給付の設定

従来型の企業年金と同様に、支給開始後は年金額を一定とする給付設計(年金額一定)と、支給開始後も指標利率の変動を年金額に反映させる給付設計(年金額変動)が可能です。

キャッシュバランスプランでは、運用リスク軽減効果と退職給付債務の安定効果が期待されます。

***

 

キャッシュバランスプランとは? 

平成144月より「厚生年金基金の加算部分」および「確定給付企業年金」の給付設計において認められた。

「確定給付型」の制度に分類される。

 

キャッシュバランスプランは、給付額の算定方法が予め規約に定められており、算定方法の中で使用する利率に関する部分については、その決定方法が規約に定められていて、実際の利率は国債の利回り等の市場動向に応じて変動するものであり、「確定給付型」と「確定拠出型」の両方の特徴を持っている。

年金資産の運用に関して他の確定給付型年金との違いはなく、給付債務に対する運用リスクは企業が負うこととなる。また、退職給付会計上は、予測給付債務(PBO)に基づく会計処理が必要となる。

退職給付債務の計算に使用する割引率とキャッシュバランスプランでの指標に連動性を持たせることで、従来の確定給付型の給付設計に比較し、割引率の変動による退職給付債務・費用認識の変動を抑えることができる。

***

「年金数理テキスト」では、

「キャッシュバランス制度」は確定給付型と確定拠出型の企業年金の中間的な性質をもつ制度であり、「ハイブリッド型制度」の1種である。確定給付型の企業年金であれば、給付が先に決まり、そのために必要な保険料を徴求する仕組みであるが、「キャッシュバランス制度」の場合、給付が「国債の利回り等」に応じて変動して決まる。

給付の額が変動するものの、実際の年金資産の運用成績とは無関係であり、その変動幅も限定されるので、キャッシュバランス制度は確定給付型の企業年金の範疇となる。

 

そして、今年2012年・・・

平成24年1月31日公布 通知改正

キャッシュバランスプランにおいて、年金債務と年金資産のギャップを可能な限り小さくする 観点から、市場インデックスに基づいて、年金原資に利子を付すことが出来るよう、指標の例に東証株価指数等を加える。  ※厚生労働省 2012/11/27 厚生年金基金制度に関する専門委員会資料より

 

この通知改正について、以前、Actuary JPさんのコメントでは、

「保証リスク」について

日本においても、「変額保険のリスクマネジメント」の必要性とその重要性について、付言は要しないと思う。その他にも、例えば、企業年金の分野で、保証リスクを吟味すべき制度が日本でも生まれている。その代表例が、金利変動に伴って給付額が変動する「キャッシュバランス・プラン(CBプラン)」である。従来の一定の金利を保証する給付設計に加え、“市場インデックス連動型”のCBプランの導入も可能となった。

既存のCBプランの多くは、国債の利回りを基準に設定されている。現在の低金利の環境下においては、保証利回りの下限を設定したとしても、その保証リスクは限定的であるが、一方でこの“市場インデックス連動型”のCBプランが採用された場合、その「保証リスク」のインパクトは「金利リスク」の比ではない。既存の年金数理の枠組みを用いて、企業年金のリスクマネジメントを行うことの妥当性について、再考すべき時期に差し掛かっているのかもしれない。

さらに、「コラム523 規制緩和されるキャッシュバランスプラン?」(2012/7/24)では、

http://www.mercer.co.jp/survey-reports/1431920

以下、抜粋

「キャッシュバランスプラン」の新たな指標として、市場インデックス(東証株価指数等)が追加される。

(中略)

 ここで、「指標はゼロ以上」という条件があるため、株価がプラスの場合は給付に反映され、マイナスの場合は会社が補填するということとなるので、会社にとって、導入するメリットがないどころか、むしろ、株価の大きな変動性により、会社はより大きなリスクを抱えてしまうことになる。

規制緩和を望む関係者にとっては残念かもしれないが、そもそも、給付を約束するという確定給付企業年金制度で株価連動の「キャッシュバランスプラン」とは、確定拠出年金と性格がどう異なるのか、何を約束した給付なのか、その受給権とは何なのかよく議論される必要があるのだろう。企業会計においても、株価指数を指標として選んだような制度の退職給付債務とはどのように測定されるべきか色々な意見があり、退職給付会計の根本的な課題ともなっている。

 

The Actuaryさん、そして、コラムに基づけば、導入に際して『十分慎重に』と思えております。
失礼いたしました。
m(_ _)m

 

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