超訳 般若心経 (境野勝悟著) を読んで
境野氏の著書、いよいよ3冊目!
これは、般若心経 262文字について、境野流超訳をされた一冊となります。
境野氏の本は、読むとなんとなく 「ほくっと」、「ホッと」 するように思います。
o(*^▽^*)o
その中で、これまで「色即是空」とは、
その時は覚えても、すぐに意味を忘れていましたが、
物質的なもの(色(しき))はそのまま実体性をもたず(空(くう))であること。
自分の考えにこだわるクセをなくすこと。
いいとか、悪いとかにこだわりすぎるな、ということだそうです。
また、般若心経では、
「色不異空」、「空不異色」、「色即是空」、「空即是色」とあり、これは全て同じことを言われているそうです。
これで、忘れないようになったと思います!
そして、次に「受即是空」、「想即是空」、「行即是空」、「識即是空」があります。
受=(好き嫌いの)感情、
想=人が心に想い浮かべること、
行=人の行い、
識=法律、他人がつくった情報、すべて「空」であるという。
好き嫌いの感情は絶対ではない。
人に何を言われても気にしない。
人の行いに固定したものは無い、どれが正しい、正しくないということはない。
他人がつくった情報に右往左往しない。
となるそうです。
次に「もくじ」となります。
1章:「こだわらない」 そして、自由になる
2章:「あるがまま」 置かれた場所で生き抜く
3章:「怒らない」 ものごとは軽く受け止めていく
4章:「損得抜き」 そうすれば“迷い”がなくなる
5章:「本来の自分」:“自分”をとことん大事にする
6章:「生活の基本」:人生に“安心感”をつくる
いい感じですよね!
そして、印象に残った言葉として。
他人に尽くそうとすると、サッパリと心の垢が消える。般若の心は、「利他」の心だ。他人を思いやると、悩みの垢が、なくなる。それが「不垢(ふく)」だ。
「不増」
増やさなくていい。このままで、十分だ、という般若の知恵である。
余分な欲は、いっさいもたず、ありのままの自分をみつめ、自分らしく、自由に、心豊かに生活していれば、必要な地位と財は、あとから、ついてくる。
「ありがとう」、感謝の気持ちをこめて言う
「ハイ」を、まごころをこめて言う
「ごめんなさい」の一言も心を純にする
よい言葉は幸福を呼び、いい人生をつくる。 逆に、悪い言葉は災いを招く、と。
『よく一念喜愛の心を発すれば、煩悩を断ぜずして涅槃を得るなり』
親鸞の言葉である。煩悩をなくそうとしなくても、ちょっと人生を喜び愛する心を発すれば、最高に幸福になれるよ、と。
「いやあ、芽をふいたばかりの若草の<香り>をかいで気持ちよくあるいていくと、なんと、山辺は、ちょうど花が、嵐のように散っていたんだ。花を散らしたぬくんだ春風の<音>と、いま帰ってきたよ。」
長沙和尚の言葉である。
自然の中で、心に楽しさを感じて、苦悩を脱出することは、すごく大事だ。快音、快感によって、苦しみを抜け。これが、長沙和尚の教えである。
『一花、春風に笑む』
禅語である。寒い冬をへて、春風が南からやってくれば、自然に花開いてニッコリ笑ってくれる。
厳しい冬の寒さの中で、健康を守り、黙々と自分らしい努力を続けていれば、自分の人生に、いつか必ず、光が射し込む。
「菩提」とは、我欲の迷いから、目を覚ますことである。期待はいいが、けっして、過期待しないことである。
「菩提心」とは、我欲を捨てて、身軽になることだ。
「無声」
どんな“罵声”をあびせられても平常心を保つ秘訣。
無声とは、本来声の音そのものには、なんの意味もない! ということだ。
『音もなく 香もなく 常に天地は かかざる経を くり返しつつ』
二宮尊徳の歌である。「音もなく」とは、お経を読みあげる声である。「香もなく」とは、お線香の香りもなく。いつも、天地自然は、言葉によらず、『一切経(般若心経)』の般若の知恵を教えている。
天地自然は言葉では知恵を教えない。
ありがとうございました!m(_ _)m
≪般若心経≫
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