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2013年5月 5日 (日)

利回りや株式相場に影響されない・リスク回避の企業年金設計 JPアクチュアリーコンサルティング(株) を読んで

これまた、「退職給付会計の知識」同様に、まだまだ知識が足りないことを痛感しましたが、GWの間で、なんとか一通り読んでみました。 (;^_^A アセアセ・・・

 

「読書百遍意自ずから通ず」を信じていきたいと思います。

あれっ、生保1、2共に、百遍越えていたかも・・・∑(; ̄□ ̄A

 

少しメモをしておこうと思います。

 

~雇用環境の変化について~

高度経済成長時代の“年功序列型賃金制度”や“終身雇用制度”から、バブル崩壊以降、会社全体や個々人のパフォーマンスに連動した「成果主義型賃金体系」への移行が加速。

「成果主義型賃金体系」というのは、成果に見合う報酬はその時に支払う、短期清算型の賃金制度であるが、退職金・年金についても同様の変化がもたらされた。「最終給与」が「最高給与」でなくなると、退職時の給与に基づいて退職金を決定する伝統的な退職金制度はメッセージ性を失い、短期決済型の賃金制度との整合性を取るべく、「ポイント制」 退職給付制度へ移行する企業が増えた。退職給付の算定基礎を給与から切り離し、職能資格や役職、勤続年数等に応じたポイントに切り替えることで、ベースアップ等による債務の自動的増加を回避でき、また、毎年の貢献を累積していくことで透明性が高まった。

 

~退職金の性質、その目的は次の説を併せ持って発展してきた。~

・功労報償説

・老後所得保障説

・賃金後払説

現在は、いったん退職金を労働協約等に定めれば、その債務性については明確である。そこで、賃金後払説による給付と考えられている。

 

DCDefined Contribution Plan、日本版401k、確定拠出年金)」とは。129頁~。

DCにおける、従業員による「マッチング拠出」(20121月から可能となった)について。157頁~。

DCCBの比較についても、分かりやすく書かれていました。87頁~、103頁~。

そして、「CB」と「社内CB」の比較についても。90頁~

 

CB(キャッシュバランスプラン/Cash balance plan)」とは。99頁~、119頁~

CBの一番の特徴として、「PBO変動リスクを抑制できる」(予測給付債務(Projected Benefit Obligation)。 予測給付債務とは、将来の昇給、退職、死亡の確率などを考慮して計算される退職給付債務を今のお金の価値に換算したも)と言う点があげられる、など。

 

CB類似型」とは。102頁~。

CBでは従来の給付カーブ(S字カーブ=ロジスティック曲線)と形状が異なるため、「CB類似型」は加入期間中の退職一時金額を変更せず、退職以降の利息の取扱いだけを変更したもの。「CB類似型」は、どちらかといえば退職金を年金化することのリスクを抑える仕組みと言える。

 

ポータビリティについて。143頁~。

参考) 過去のポータビリティについてのブログより

http://life-insurance2.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-915e.html

 

≪今後について≫ 160頁~、200頁~。

DC:加入者423万人、資産規模約6兆円。

DB:加入者約750万人、資産規模約45兆円

厚生年金基金:約400万人、資産規模約26兆円 

DCは、DBや厚生年金基金の資産残高に比べると、差はまだまだ大きいが、まだまだ拡大の余地がある。今後、厚生年金基金のあり方の方向性が確定すれば、さらにDC移行の契機が訪れるかもしれない。

世界的に見ても企業年金制度はDBからDCへ、主役交代の傾向にある。それは、平均寿命の伸長、経済成長の鈍化、不安定な市場環境、会計基準のグローバル化、企業年金の積立基準の厳格化による制度維持コストの増加、雇用の流動化、各国共通の要因に起因している。かつて好景気の時代には、コントリビューションホリデー(事業主(法人)及び基金の資産運用の成功により、積立余剰となった結果、一時的に掛金を止めること。)を享受したDBも、予想以上のペースで進む長寿化により拡大する年金債務が、企業財務や株価にまで影響を及ぼすようになり、DCプランへの移行が加速している。

その一方で、

2001年度から2011年度までの企業年金の単純平均利回りは1.4%程度であり、DCの平均利回りはこれを下回るものと思われる。現時点で両者の差はそれほど大きくはないが、市場の低迷やDCにおける元本確保商品の多さによることに起因していると思われる。

DCにおける制度的欠点として、平均的にはDBに比べて運用知識が低いこと、および小口投資による管理コストの高さが上げられる。

 

w( ̄△ ̄;)wおおっ! 確かに、自分もDC3年定期だし・・・(-。-;)

 

厚生年金基金制度に関する専門委員会(社会保障審議会年金部会)において、「集団型DC」、「実績分配型CB」といった制度も提案されている。こうしたDCの弱点を克服できるような制度となれば、年金資産の増加につながっていくだろう。

「実績分配型CB」についても、DCの代替制度や総合型企業年金制度としては有効であり、企業年金は益々多様化していく可能性が高い。

 

`s(';) エートォ

今年3月にまとめられた、社会保障審議会年金部会、厚生年金基金制度に関する専門委員会による『「厚生年金基金制度の見直しについて(試案)」に関する意見』には、「キャッシュバランスプランの給付設計の弾力化」、「集団運用型(DC)」の記載はあるものの、個別事項についての意見として、参考に留まっているようですね。

まだ少し時間がかかるようですね。(-_-)ウーム

 

もっと血肉になるまで、身につけたいですね。がんばろ~!(*゚▽゚)/

 

過去のキャッシュバランスプランについてのブログより、参考メモ

「キャッシュバランスプラン」は万能?

http://life-insurance2.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-da5f.html

Actuarial Mathematics for Life Contingent Risksの書評 を読んで

http://life-insurance2.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/actuarial-mathe.html

 

ありがとうございました! m(_ _)m

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