« e-ラーニング、ダン! | トップページ | 『年金法令基礎勉強会』 »

2013年6月29日 (土)

「民王」 (池井戸 潤著) を読んで

参議院選挙を控えて、池井戸氏の「民王」を読んでみました!

 

日本の首相を中心人物の一人に据えたエンターテイメント小説。

漢字の読めない政治家、酔っ払い大臣、揚げ足取りのマスコミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀をめぐる痛快劇の幕が切って落とされた。総理の父とドラ息子が見つけた真実のカケラとは!?

 

とても読みやすかったですネ。

 

これは2009年の麻生政権のときに書かれた小説となります。

 

政権は、小泉純一郎氏のあと、安部晋三氏(前政権)、福田康夫氏、麻生太郎氏、鳩山由紀夫氏、管直人氏、野田佳彦氏、そして、また、安部晋三氏(現政権)となります。

残念ながら、小泉氏のあと(リーマンショックのあととも言えますね)は、現在まで、1年半継続した首相はいない状況となります。

 

物語は、父であり、首相でもある、武藤泰山と、大学を二留中のバカ息子、武藤翔。

偉いけど、若いときの志を失っている父親、バカ息子だけど“純粋”な息子、二人が入れ替わることで始まる政治?の物語、と言う感じでしょうか。

 

取り上げられている政治に関する課題は次の2つでした。

1.農薬に関わる農業の課題 (今で言えば、TPPに関わるようにも思います)

2.医薬品の許認可制度の課題

 

これらもとても大事な課題だと思いますが、もっと多くの課題に取り組んで欲しいな~、と思う一方で、課題はきっともっと山積なのだナ、とあらためて思いました。

 

個人的には、すべての道はローマに通ず、ならぬ「すべての課題は少子高齢化に通ず」かもしれませんが、「デフレの正体」の本の中で、その正体は『少子高齢化(生産年齢人口の減少と高齢者の激増)』と言われています。そこで、少子高齢化対策と共に、さらに、

・公的年金制度の課題(生活保護とのバランスを含む)

・公的医療保障制度及び公的介護保障制度の課題 

・これら社会保障制度の見直しに基づく経済再生への課題

この辺りの課題にも踏み込んでいただければ、より興味深く読めたように思いました。

 

 

キャバクラの女性とのスキャンダルを暴かれてしまった官房長官に対して、息子に入れ替わった首相が言った言葉、スカッとしましたネ。 (男だからかもしれませんが・・・(^-^;

「生憎、官房長官の私生活には興味が無いんでね」 そして、マスコミに対しては、

「お前ら、もうこんな馬鹿げたことはやめたらどうだ!」

「いったいあんたたちの仕事はなんなんだ。人の私生活を暴いて、女とああしたこうしたと書きたてることか?それが一体何なんだ。意味ねーだろ。お前らマスコミがバカだから、国民もどんどん勘違いしてバカになるんだよ」

「狩屋官房長官は、この日本にとって必要な男なんだよ。官房長官としてなにか落ち度があったか?政治家は“結果”がすべてじゃないか。狩屋がプライベートでなにをしようがそんなことは問わない。お前らも、くだらないことに紙面を割くくらいなら、もっと“実”のある議論をしたらどうだ。政治家のスキャンダルなんぞで大新聞や公共放送まで大騒ぎしているのは、日本だけだぞ。お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。目をさましやがれ!」

 

そうですよネ~。もっと本質に目を向けるようにして欲しいですよね。

最近の週刊誌にも 「公的年金制度は廃止すべきダ」と言うような見出記事がありましたが、読む気も見る気も起こりませんでした。意味のない議論(記事)だナ~、と思ってしまいました。

一事が万事ではないとは思います。たとえば、

あの?読売新聞グループ代表取締役会長渡邉 恒雄氏、いまの言動からは想像し難いのですが、次のことを書かれています。

高校時代の『勤労動員』で、軍需工場で働かされていた時、長刀をぶら下げて工場を闊歩する憲兵に、態度が悪いとして同級の親友が、路上でメッタ打ちに殴られた。それを目前にしながら、身体を張って立ちはだかり助けることができなかったことを、私は今でも恥じている。助けに出たら、私も殴打され、蹴飛ばされ、血まみれになっていただろうが。もちろん、私は自らの軍隊生活の中から発した恨みや怒りで、戦争責任を論証しようというのではない。前記のような野蛮性、非人間性は、特に陸軍にあっては、かなり普遍的であって、そのような精神的土壌から無謀な作戦が生まれたと思うからだ。ただ、将校、下士官の一部には、人格が高く、人間性もあり、兵の信望を集めた人々がいたことも事実である。

渡邉恒雄氏は、『人間を物体としての兵器と化した軍部当事者の非人間性は、日本軍の名誉ではなく 汚辱だと思わざるを得ない』と言い切る。新聞社の責任もあると言われています。

これは、“いいネ”ですよね。

 

さいごに、息子の武藤翔が、

「悪いことばかりじゃない。苦しくて逃げたいと思う時も、どこかになにか次の幸せにつながる欠片(カケラ)が落ちていると思う。俺は今日、その欠片をひとつ拾った。俺たちが俺たちであるために、乾杯しよう。乾杯!!」

 

政治の課題に踏み込むよりも、その前に、もっと真摯になろうヨ、もっと真剣に取り組もうヨ、言われている物語のように思いました。

 

ありがとうございました。m(_ _)m

512rjaaxltl_sl500_aa300_

601126_654968517863305_1460782706_a

« e-ラーニング、ダン! | トップページ | 『年金法令基礎勉強会』 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1331845/52233913

この記事へのトラックバック一覧です: 「民王」 (池井戸 潤著) を読んで:

« e-ラーニング、ダン! | トップページ | 『年金法令基礎勉強会』 »

フォト
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック

ウェブページ

ライフネット生命

無料ブログはココログ

Twitter

  • twitter