「くらべない幸せ」(香山リカ著) を読んで
副題として、“「誰か」に振り回されない生き方”と書かれています。
香山さんは、女性読者向けに書かれたようですが、男性にも通じる内容と思いました。
よかったです!
本の“はじめに”、次のことが書かれています。
目の前の誰かやメディアのなかの何か(芸能人、著名人など)と自分をくらべ、いまある幸せが見えなくなる“幸せ不感症”や、「あの人みたいになりたい、いや、ならなければ!」と “あきらめきれない病” にかかるのは、このへんでやめておきましょう。
くらべない幸せ。もうすでに持っているあたりまえの幸せ。その良さを、もう一度、味わってほしいと思う。
そして、本の最後の方に“「くらべない幸せ」三つのヒント”として、
1. 不安や心配がわいてくるのはあたりまえ、そのとき恐れずくらべず、ゆっくりやりすごせば大丈夫
2. 人とくらべて刺激のない毎日だからつまらない、というのは間違い。どんな単調に見える毎日のなかにも、必ず心温まるドラマがある。
3. 幸せと生活のレベルとは、まったく無関係。たとえ人から見て「かわいそう」と言われる暮らしをしていても、心はお姫さまで過ごすことだって可能。
なかなか俗物な自分には、ここまで達観することがなかなか難しいのですが、3点目については、マザー・テレサも次のようなことを言っていますね。
日本に来られて、きれいな街並、建物、家、服装を見て、その中に、いたわり合い、ほほえみが無いとしたら、インドの小屋の中で仲よく暮らす家族の方が豊かです、と。
本の“おわりに”、次のことが書かれています。
くらべずに、自分が持っているものや自分自身を十分に愛でて、たまに取り出して磨きながら長く楽しく使う。そんな生き方はなかなかできないが、私もできるだけしていきたいし、そうできずに苦しんでいる人には「比べるの、やめちゃえば!?」と言ってあげたい。そう思っている。
ではでは m(_ _)m
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