「労働協約」と「就業規則」のちがいについて
年金法令の中で、ときどき出てくるこの言葉、ちがいが今一つでしたので、調べてみました。( ̄◆ ̄;)
労働基準法では「“就業規則”は、法令又は当該事業場について適用される“労働協約”に反してはならない」とあります。つまり“労働協約”のほうが“就業規則”よりも優位に立つということになります。ただし、“労働協約”に反する“就業規則”は、「その部分について」無効となるものであって“就業規則”全文が無効となるものではないということです。
法律>労働協約>就業規則>(労働契約)
強い拘束力← →弱い
となるようです。また、
「労働協約」と「労使協定」という言葉も出てきます。どちらも、使用者と労働者との話し合いで決めた約束事とという点では変わりないのですが締結相手が異なります。
「労働協約」というのは、労働組合と締結するもの。
労働組合法第14条【労働協約の効力の発生】労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する労働協約は書面に作成し、両当事者が署名し、又は記名押印することによってその効力を生ずる。
ところが、労働組合がない会社では「労働協約」は締結できない。
そこで、「労使協定」がある。
労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定。これが「労使協定」。
よって、過半数で組織された労働組合があれば、そこと締結します。この場合は、締結相手が労働組合であるので「労使協定」=「労働協約」となるようです。
ありがとうございました~!
m(_ _)m
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