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2014年4月

2014年4月20日 (日)

「55歳からのハローライフ」 村上龍 著 を読んで

はじめ、あの『13歳のハローワーク』に続く中高年版かなと思い、『55歳からのハローワーク』と読み間違えていましたが“ハローライフ”でした。

 

なるほど、確かに“ハローライフ”だと思いました。

 

物語は、次の5編からなる短(中)編集となります。

結婚相談所

空を飛ぶ夢をもう一度

キャンピングカー!

ペットロス

トラベルヘルパー

 

≪結婚相談所≫

晴れて夫と離婚したものの、経済的困難から結婚相談所で男たちに出会う、紅茶好きの中米志津子58歳が主人公。

今日も結婚相談所へ行く途中の喫茶店で、一人の失恋で泣き崩れている青年と出会う。 その後、一夜を共にするのですが、その時に観た映画が「ひまわり」(女優はソフィア・ローレン、男優はマルチェロ・マストロヤンニ)。懐かしいですネ・・・

その「ひまわり」になぞらえて、中米志津子がその青年に語る言葉が印象的でした。

「うんと遠くにいる相手の所まで行って大切な何かを伝えるって、それだけで、すごい価値がある気がする。誠意がないとだめだし、相手のことを愛していなければできないことだし、でも、そうすることで、気持ちを尽くすことができるでしょう?尽くすって、全部使ってしまうという意味と、相手のために何か努力するという意味があるけど、その両方があなたの彼女にも、ソフィア・ローレンにも、そしてソ連で所帯を持った元夫にも、もちろんあなたにも、その両方がね、必要だったんじゃないかなって思うの」

 

そう感じて、当時「ひまわり」を観てはいなかったな~、と思いました。

 

≪空を飛ぶ夢をもう一度≫

私大文学部出身、小さな出版社を54歳でリストラされて4年。今は、派遣社員として、道路工事の交通誘導員をしている因藤茂雄が主人公。その工事現場で、ホームレスとなっている中学時代の同級生福田に出会う。

今回の旅で、おれは、いろいろとわかったよ。実は、おれのほうも、不安だらけで、正直、生きるのが苦しい。しかし、少なくとも家族がいて、まだ生きている。そして、生きてさえいれば、またいつか、空を飛ぶ夢を見られるかもしれない。・・・

 

≪キャンピングカー≫

定年後の夢は、妻とキャンピングカーで日本全国を旅することであった。

そして、いざその時になってみると、妻からは断られて、再就職を試みることとなる。その再就職の壁の高さにぶつかり試行錯誤する物語。

 

≪ペットロス≫

とくに印象に残ったところ

きっと大勢の人が、いったい自分は何のために生きているのかという無力感に襲われることがあることと思う。小生は、ボビー(飼い犬)に教えられたのである。生きようという姿を示すだけで、他の誰かに何かを与えることができるのではないか。ボビーは、末期になると、歩くことも立ち上がることも、座ることさえできなくなった。だが、動物だから当たり前と言えば当たり前ではあるのだが、それでも、生きようとしていたのである。

(中略)

人間でも犬でも、息も絶え絶えになってからでも、死の間際にでも、他の人に勇気と感動を与えることができるのだと、強く実感した。だから、たとえ、どれほどの苦しい状況に追い詰められても、簡単に死を受けいれてはいけないのだ。ボビーが、そのことを、身を持って教えてくれた。生きようと言う姿勢だけで、いや存在するだけで、ボビーは私たちに、力をあたえてくれたのである。 

あと、お茶の効用として、次の一文がありました。

「とにかくまずお茶を飲んで気持ちを落ち着かせる。そこが出発点だ。」

 

≪トラベルヘルパー≫

63歳の元トラックドライバー(今はときどき近距離のトラック便のアルバイトをしている)下総源一と元小学校教師の50代の堀切彩子が主人公。

後は読んでみてください!

 

下り坂中高年にとっては、とても興味深く、楽しく読むことができました。

物語の主人公に共通している点で、お茶(紅茶)好きなひとが多いこと。そして、自分のできる範囲でがんばっているひと達でした。

 

下り坂中高年もまだまだがんばりたいと思いました!

m(_ _)m

ソフィア・ローレンです。野生美の魅力ある女性ですよネ。
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「仕事に効く教養としての世界史」 出口治明 著 を読んで

人間の表と裏を知り尽くしたから書ける本なのだと思いました。

歴史を学ぶことの大切さ、楽しさを教えてくれました。ありがとうございました。m(_ _)m

***

世界で最初の歴史書と言われている『歴史』の著者ヘロドトスは、

「人間界の出来事が時の移ろうとともに忘れ去られ、キリシア人や異邦人の果たした偉大な驚嘆すべき事蹟の数々、とりわけて両者がいかなる原因から戦いを交えるに至ったかの事情も、やがて世の人に知られなくなるのを恐れて、自ら研究調査したところを書き述べたものである。」

これを意訳すると、次のようになるそうです。

「人間は性懲りもなくアホなことばかりやっている。いつも同じ失敗を繰り返している。だから、自分が世界中を回って見聞きしたことを、ここに書き留めておくから、これを読んで君たちはアホなことを繰り返さないように、ちゃんと勉強しなさいよ」

すなわちヘロドトスは「先人に学べ、そして歴史を自分の武器にせよ」と言いたかった。

 

『古事記』『日本書紀』も、俺たちはちゃんとした歴史のある立派な国なんだと唐に読んでもらうために書いたものだろうと思います。馬鹿にされたくない、対等なんだと言うことを言いたい。

所詮思考のモデルは中国です。それのミニチュア版でしかありません。

 

宗教は現実には救ってくれない。けれども心の癒しにはなる「貧者の阿片」なのです。

「貧者の阿片」とは、社会主義者であり、富の不平等是正、弱者保護など訴えた“カール・マルクス”の言葉でもあるようです。

 

「人間は賢くない。頭で考えることはそれほど役に立たない。何を信じるかといえば、トライ・アンド・エラーでやってきた経験しかない。長い間、人々がまあこれでいいじゃないかと社会に習慣として定着してきたものしか、信ずることができない。」(経験主義)

 

人間はいつの世も見たいものしか見ない動物なのです。

 

「衣食足りて礼節を知る」なので、衣食が足りて初めて学問が進歩するのです。

***

なかなか厳しいナと感じ、思わず出口さんへご質問をさせていただきました。

【質問】

人間は、もう何千年も戦争ばかり、アホな歴史を繰り返している。 そして、この世は弱肉強食だから、強いものが生き残り、弱いものは食われるか、阿片(宗教)でもやっているしかない、と感じるところがありました。 だからこそ、「少しでも多くの人が歴史を学び、アホなことを繰り返さないようにしょう!」と言われていたのでしょうか? 

それと、宗教を「貧者の阿片」(社会主義者のカール・マルクスが言われた言葉のようですね)と言い切られていますが、それが宗教のすべてと言ってよいのでしょうか?

貧者だけでなく富者を含めて、こころの癒しになっているところはあるように思います。

すいません。読み込みが浅いのかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

【ご返事】

人間は懲りない動物なので、歴史を知らなければ、同じ過ちを繰り返す「確率が高くなる」と思います。宗教は、いろいろな存在理由があると思います。ただ、根本は(あるいは多数派としては)、貧者(物質的、精神的)のアヘンとしての機能を社会的に担ってきたのではないかと思うのです。

読んでいただいて、本当にありがとうございます。

 

出口さん、ご返事を本当にありがとうございました!

すべてはこれまでの『歴史』が物語っているヨ!ということですネ。

歴史における過ちを繰り返すことのないように、個人では微力かもしれませんが、少しでも影響力を持って日々精進をしていきたいと思いました。

それと、「宗教は貧者のアヘン」では、貧者とは物質的なだけでなく、精神的な貧者も含むこと、精神面において誰からも認められる人は少ない、と思いました。

また、アヘンという例えは難しいところですが、歴史が“多数派”として物語っている事実を厳しく受け止めなけらばならないのだ、と思いました。

 

さて、読んだことで、下り坂中高年の仕事に効いてくれるかナ!?効いて~!

ありがとうございました!m(_ _)m

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2014年4月12日 (土)

横浜から千葉県野田市へ通学、ガンバレ!?

4月から次男が、東京理科大学の薬学部にお世話になります。

 

自分自身は飯田橋の理学部で、当時は薬学部も飯田橋にありましたが、今は千葉県野田市なんですネ。

当時、教職課程の測量実習で行ったことはあったのですが、すっかり忘れていましたので、ちょっと出かけてきました。

 

野田キャンパス、と~~~っても広くて綺麗でした!

勉強するにはとてもいい環境なのかナ、と思いました。自然が多い街ということにはなりますが・・・

( ̄○ ̄;)!

 

今は筑波エクスプレスもあり、便は良くなっているようですが、通学に2時間はかかりますネ。

ちょっとした小旅行か・・・( ̄○ ̄;)!

 

自分が選んだ大学ですし、長男も私大に通っている家計の事情も推して知るところと思います。

がんばって通学してくださいと・・・p(^ ^)q ガンバ!

それにしても、下り坂中高年にはと~っても大変です。 

もう、~(°°;)))オロオロ(((;°°)~ してます~~~・・・

 

それでも天気がよくてよかったです・・・(o^-^o)

m(_ _)m

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部室棟もあるんですネ。

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2014年4月 6日 (日)

「神様からひと言」 荻原 浩 著 を読んで

 

面白かったですヨ!

 

大手広告代理店を上司と喧嘩をして辞めて、「珠川食品」に再就職した佐倉涼平。

入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する涼平。実は、プライベートでも半年前に5年間同棲していた彼女「リンコ」に逃げられていた。

 

「神様からのひと言」とは、次の二つの意味があるようです。

1.「珠川食品」の社訓“お客様の声は、神様のひと言”として出てきます。 それと、

2.彼女「リンコ」に戻ってきてもらえるように、再会できたときの最初の言葉をアドバイスしてもらった、公園に行くと会うことができるジョン(実際はハウスレスのひと)のひと言を“神様のひと言”と言われています。

とても洒落ていますよネ!

そのひと言は「また、よろしくぅ」で、ハッピーエンドでした ヽ(´▽`)/

 

読んでいて、なるほどネ、と思えたところを書き留めておきます。

 

「部長だ課長だ役員だなんて言ったって、しょせん鍋の中で昆布とちくわが、どっちが偉いかなんて言い合ってるようなもんだ。考えてみ、このおでん屋じゃ“牛スジ”が一番高くて偉そうだけど、他の食い物屋へ行けば使っちゃもらえない。こんにゃくはここじゃ安ものだけど、味噌田楽の店に行けば堂々のエリートだよ!」

「ちくわぶは言って見れば専門職。天職を見つけたやつだな。よそには行けないけれど、おでんの中では存在感を示すことができる。似ていても、ちくわはよそにも転職が可能だ。そう考えてみれば、簡単だろ。お前がこのじゃがいもだとする。おでんの中なら、ただの平社員だ。でも肉じゃがの皿の中なら共同経営者だよ。じゃがバタなら押しも押されぬ社長!、社員はバターと塩だけだけれどな」

「会社の序列なんて、たいした順番じゃないんだよ。一歩外に出たら、ころりと変わっちまうかもしれない。でも、子どもの時から一生懸命に競争して、ようやく手に入れた順番だからね、そこからこぼれ落ちたくないんだな」

「みんな、何が怖いんだろな・・・人のことは言えない。俺もだよ・・・俺は何が怖いんだろう」

 

そして・・・

涼平は、有益でも合理的でもないことがしたくなったのだ。時代のトレンドも、消費者のニーズも、他者を蹴落とす戦略もない場所へ行くことに決めた!

 

200210月に書かれた物語でした!

 

ありがとうございました。m(_ _)m

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