厚生年金基金の歴史
今週のアク研(年金)では、Tonnyさんより、「厚生年金基金の歴史」を話していただきました。
ありがとうございました!
“歴史”と言えば、出口さんの『仕事に効く教養としての「世界史」』でその重要性を語られていました。
出口さんによれば「人間は懲りない動物なので、“歴史”を知らなければ、同じ過ちを繰り返す「確率が高くなる」と思います。」と語られています。
日本で厚生年金基金ができるときも、
厚生年金保険の給付改善により、制度の盤石化を図りたい“厚生省”、
企業年金業務という新たなビジネス領域を拓きたい“信託銀行”、“生命保険会社”、
長期金融と短期金融の分離を図るべく信託業界を再編したい“大蔵省”、
保険料の負担上昇を回避したい“経済界”など、
様々な政治的要素も含んだ利害関係が交錯していたことは興味深いものでした。
今では大手生保くらいと思いますが、基金が増えている時代は、大手以外の生保にも「企業保険部」があり、厚生年金基金、適格年金、グループ保険などそれぞれに室・課があり、かなりの大所帯であったと記憶しています。
そして、2014(H26)年4月1日以降は基金の新設が認められなくなりましたが、すでに15年前の1999(H11)年以降、新設の基金が無かったこと。
「厚生年金基金の歴史」は、今後のDB、DCなど年金制度に携わる方々には知っておき“判断”をするときには、十分留意しなければならないことなのだと思いました。
世界で初めて社会保障制度政策を実現したと言われているドイツの宰相ビスマルクの名言にある「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」も想い出しますネ!
ありがとうございました!m(_ _)m
こちらの「企業年金ノート」 “厚生年金基金制度の沿革と社会的役割を振り返る”(その1~3)も詳しく書かれていると思います。
https://resona-nenkin.secure.force.com/
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