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2014年9月

2014年9月28日 (日)

「ひとりの老後は大丈夫?」を読んで

これは、一人暮らしの達人でもある、吉沢久子さん、岸本葉子さん、による表題をテーマとした対談集となります。

 

岸本葉子さんは、今は無き元会社の先輩でしたネ~。

きっと岸本さんは覚えてはいないと思いますが・・・(ざんねん!)

自分が新入社員として入社をしたときに、人事部採用教育室におられました。

新入社員研修で、研修を主催する側で来られていましたので、何度か話をさせていただきましたが、このときは、この会社に入ってよかった~! こんな綺麗なひとがいるんダ~、と思ったものでした・・・

(* ̄ー ̄*)

 

吉沢久子さんは、今も96歳でお元気にお仕事をされている方ですネ。

 

私の健康の素

吉沢さんの場合、「食べることを大切に!」

岸本さんの場合、「睡眠をたっぷり取ること!」

 

岸本さん

「みなさん、老後の不安とか、病気の不安とかがいっしょくたになって、ひとりは寂しい、怖いと思っているのかもしれません。そこはきちんと分けて、それぞれに対処していけば、漠とした不安は消えていくだろうと思います。それでも残る寂しさがあるとすれば、それは人間の根源的な不安であって、解決できないもの、寂しさをもっているのが人間なんだと割り切ることだと思います。」

「不安に苦しむよりも、そのときにできることをする」

 

吉沢さん

「世の中どうなるか分からないから、不安に惑わされない」

 

岸本さん

70歳の方の賃貸マンション探しをお手伝いしたことがあります。結果的には、その年齢でも、高めの保証料を払って借りられることになったんですけど、その物件に至るまでけっこう何軒も断られました。ご本人は1千万円くらいの年収がある女性だったし、社会的に安定した職業にあるごきょうだいが保証人になると申し出てもいたのに、それでも言を左右にして断ってきました。仲介業者に訊いても理由がよくわからない。それで、これは年齢を問題視しているんだなと思いました。みなさんに、高齢者のひとり暮らしでも賃貸住宅に住めますよ、と言いたいところですが、なかなか難しいものがあります。一生涯の収支で言うと、買う方がいいかどうかは分かりらないけれど、やはり、マンションなり自分名義の住まいを確保しておいた方が安心ではないかと思います。」

 

吉沢さん

「今の時点で、今できることをして心を安定させるよりほかないですネ。」

岸本さん

「今、気が済むようにするしかありません。それについて考えられる手は打ったぞ、と。そこで気が済めば、ほかのことができます。仕事に一生懸命取り組むとか、積極的に趣味を持つとか。」

吉沢さん

「備えだけのために今の生活を犠牲にするのは嫌ですネ。」

岸本さん

「備えあっても憂いありです。」

 

吉沢さん

「ひとりで生きている責任がありますから。まったく老後やお金のことを考えないわけにはいきませんが、固執ばかりしていても、生活は楽しくないですよね。」

「なるべく自分のことは自分でできる能力を保つように、今日できていることは明日もできるようにしたいですネ。そうしているうちにコロリと死ねばいいし。だから、私はあまり考えすぎないようにしています。倒れるまでは自分で生活するっていう気持ちで。」

「小さな幸せに感動する心と、世の中を見る目を持って、老後を明るく生きる。」

「自分の価値観をしっかりもたないと、世の中に翻弄されてしまいます。心が健康でなければ、毎日額にシワを寄せてくらさなくてはなりません。庭に飛んでくる小鳥の様子を見ているだけで楽しいし、花が咲いていればうれしい。そういうことに感動できる心さえあれば、なんとか生きていけるものです。小さな幸せが見える人になれば、人を妬むこともなく、心はいつも平穏でいられます。その上で、世の中全体のことも見ていけば、人間の幸福がどこにあるかも見えてくる気がします。

 

岸本さん

「わたしの父は、何の備えもしていなかった人ですが、先々の自分を考える上で唯一参考になると思うのは、ヘルパーさんや看護師さんに「ありがとう」が言えることです。やはり、最後は感謝の気持ちが人の心を動かすんですネ。父を見て、私も「ありがとう」で、一人の暮らしを乗り切ろうと思いました。

 

よかったです!

ありがとうございました~!

m(_ _)m

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岸本さんですネ!
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2014年9月21日 (日)

平成26年、公的年金について 

「日本の年金制度は、平成16年改革の年金財政フレームで、将来的な負担の水準を固定し、給付を自動調整して長期的な財政均衡を図る仕組みとすることで、長期的な持続可能性が確保されていく仕組みとなった。

平成16年改革の年金財政フレームについての「課題」

ア)経済環境を踏まえた課題、

イ)労働環境を踏まえた課題

各々の課題について、取り得るべき対応策について

ア)経済環境を踏まえた課題、

平成16年の年金改正の財政安定化策の柱の一つである「マクロ経済スライド」は、物価、賃金が上昇している際に、年金額の上昇幅を抑制する仕組みであるが、近年、物価及び賃金が低下傾向であり、まだ『スライド調整率』自体が発動されたことがない。 

賃金・物価がマイナス局面の場合には「スライド調整率」は適用しない。

賃金水準や物価水準が低下した場合には、賃金や物価に応じた年金額の減額改定は行うが、マクロ経済スライドによる給付水準調整は行わないこととされているため。 

 

給付の大宗を社会保険制度で賄っている年金・医療・介護については、すでに財源の4割弱が公費(税財源)で占められており、これらの給付が増えれば、必要となる税財源が増えていくこととなるが、社会保障をめぐる財政は社会保障関係費が増大する中で、それに見合った税負担がなされておらず、その不足分をいわゆる赤字公債で補っている状況であり、消費税が増税された後でもこの構造が解消されるわけではない。こうした状況は、国・地方を通じた財政の健全化、社会保障の持続可能性、世代間の公平という観点から極めて問題である。

こうした日本の財政状況を踏まえれば、社会保険への税の投入については、上記の所得格差の調整を含め、社会保険料に係る国民の負担の適正化に充てることを基本とすべきである。

一方、社会保険は、透明性と納得性にその特徴があることから、制度が必要以上に複雑にならないようにできる限り努力しなければならない。

 

将来の社会を支える世代への負担の先送りの解消 

国の基礎的財政収支対象経費に占める社会保障関係費の割合が4割を超えており、税収は歳出の半分すら賄えていない状況に照らせば、社会保障関係費の相当部分を将来の社会を支える世代につけを回しているということになる。

現在の世代が享受する社会保障給付について、給付に見合った負担を確保せず、その負担を将来の社会を支える世代に先送ることは、財政健全化の観点のみならず、社会保障の持続可能性や世代間の公平の観点からも大きな問題であり、速やかに解消し、将来の社会を支える世代の負担ができる限り少なくなるようにする必要がある。高齢化が急速に進む中でも、将来の社会を支える世代の痛みを少しでも緩和するために、現在の世代が、何ができるのかをしっかり考えなければならない。

いずれにせよ、受益と負担が見合わない社会保障はいずれ機能しなくなり、その結果、社会の活力を失わせてしまうこととなる。このように社会保障制度改革と財政健全化は、同時達成が必須となっている。

 イ)労働環境を踏まえた課題

皆保険・皆年金のセーフティネット機能(防貧機能)の弱体化

近年、被用者保険に加入できず、さらに国民年金や国民健康保険の保険料が未納になることによって、皆保険・皆年金の網の目から漏れてしまう非正規雇用の労働者が少なくないことが大きな問題となっている。(社会保障制度改革国民会議P4

今日の日本の社会及び社会保障制度は、人口構成の大きな変化、雇用基盤の変化、家族形態・地域基盤の変化、貧困・格差問題、世代間の不公平、孤独・孤立の広がりなどの問題に直面しており、これらの問題に対応するため、年金・医療・介護・子育てなどの社会保障制度の持続可能性の確保と機能強化が求められている。

さらに、次代の日本を担うべき若年層の雇用環境は極めて厳しい現状である。

若い世代がいかに夢を持って生きていけるかは、日本の社会の将来の明るさを写す鏡であり、早急な就労支援策、非正規雇用対策が必要である。資源なき国家日本における最大の資源は「人材」であり、社会保障などの政策対応を通じて、国民一人ひとりの個性と能力が最大限に発揮できるような社会を造り上げていかなければならない。 

半世紀前には65歳以上のお年寄り1人をおよそ9人の現役世代で支える「胴上げ」型の社会だった日本は、近年3人で1人の「騎馬戦」型の社会になり、このままでは、2050年には、国民の4割が高齢者となって、高齢者1人を1.2人の現役世代が支える「肩車」型の社会が到来することが見込まれている。


「平成16年年金制度改正における年金財政のフレームワーク」 について

・上限を固定した上での保険料の引き上げ(保険料水準固定方式

・負担の範囲内で給付水準を自動調整する仕組み(マクロ経済スライド

・積立金の活用(有限均衡方式。おおむね100年間で財政均衡をはかる方式で、財政均衡期間の終了時に給付費1年分の積立金を保有)

・基礎年金の国庫負担を2分の1へ引き上げ

 

平成16年改正により、最終的な保険料(率)の水準を法律で定め、その負担の範囲内で給付を行うことを基本とする制度となった。これは、急速に進展する少子高齢化に対応するために負担の上昇が避けられない中、若年層を中心として、負担がどこまでも上昇してしまうのではないかとの不安が大きいことから、将来にわたっての保険料水準を法律に明記することによって固定した。

「保険料水準固定方式」は、従来は5年毎の財政再計算の際に、人口推計や将来の経済の見通しの変化等を踏まえて、給付水準や将来の保険料水準を見直していたのに対し、

最終的な保険料水準を法定し、その負担の範囲内で給付を行うことを基本に、少子化等の社会経済情勢の変動に応じて、給付水準が自動的に調整される仕組みを制度に組み込む方式。

この場合、少なくとも5年ごとに行われる財政検証において将来の年金財政の見通しを明らかにしつつ、給付水準の自動調整を続けていき、次回の財政検証までの間に所得代替率が50%を下回ることとなる見込みとなった時点において給付水準調整の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じることとしており、併せて、給付と負担のあり方についての検討を行い所要の措置を講ずることとしている。

具体的には、次のような見直しが考えられる。所得代替率の下限、年金支給開始年齢、保険料水準。

 

「マクロ経済スライド」とは、「保険料水準固定方式」を導入した際に必要となる給付水準の自動調整の仕組みの一つであり、

年金制度を支える力である社会全体の所得や賃金の変動に応じて給付が調整されるように、年金改定率(スライド率)が自動的に設定される。

100年間の財政の収支を計算し、マクロ経済スライドによる調整を行わなくても100年間の収支が均衡する見通しが立つまでは、スライド調整が行われます。  

 

社会全体の年金制度を支える力の変化と平均余命の伸びに伴う給付費の増加というマクロでみた給付と負担の変動に応じて、給付水準を自動的に調整する仕組み。


具体的には、少子化等の社会全体(マクロ)の変動の実績(または将来の見通し)を、一人当たり賃金や物価の上昇を年金改定率(スライド率)としている現行の年金給付の改定方法に反映させることにより、時間をかけて緩やかに給付水準を調整する。(マクロ経済スライド)

 

新規裁定年金の改定率=賃金上昇率(可処分所得上昇率)-スライド調整率

既裁定年金の改定率=物価上昇率-スライド調整率

「スライド調整率」を減じている。

 

「スライド調整率」とは、

公的年金全体の全被保険者数の減少率の実績(3年平均)(0.6%)+平均余命の延びを勘案した一定率(0.3%)=2025年度までは平均年0.9%程度となる見込み

 

取り得るべき対応策

 

年金財政問題の解決策は4点しかない。

また、それらはすべて実行中であると言える。

1. 平均年金月額の引き下げ⇒マクロ経済スライドによる給付調整

2. 支給開始年齢の引き上げ ⇒2025年まで、老齢厚生年金(報酬比例部分)の段階的引き上げ中 3-25より)

3. 保険料の引き上げ ⇒保険料水準固定方式

4. 国内総生産(GDP)の増大政策⇒アベノミクス、但し、水もの

 

あとは、マクロ経済スライドの“強化”になる。

 

平成24年度、「社会保障・税一体改革」に関連して、年金制度では4つの法律が可決・成立した。

 

公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律

(年金機能強化法)

・基礎年金国庫負担割合を2分の1に恒久化

・年金の受給資格期間の短縮(25年→10年)、施行日H27.10.1 

・パート労働者への社会保険の適用拡大 等

 

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律

(被用者年金一元化法)

・共済年金と厚生年金の一元化

 

国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律

(国民年金法等改正法)

・平成24年度及び25年度の基礎年金国庫負担割合2分の1の維持

・物価スライド特例分の解消 等

 

年金生活者支援給付金の支給に関する法律

(年金生活者支援給付金法)

・新たな低所得高齢者・障害者等への福祉的給付措置(年金機能強化法の附則に基づくもの)

 

この中で、

「物価スライド特例分の解消」とは、

かつて特例法でマイナスの物価スライドを行わず年金額を据え置いたこと等により、2.5%、本来の年金額より高い水準の年金額で支給している措置について、早急に計画的な解消を図る。今の受給者の年金額を本来の水準に引き下げることで、年金財政の負担を軽減し、現役世代(将来の受給者)の将来の年金額の確保につなげるとともに、その財源を用いて社会保障の充実を図るものとする。

 

そして、「マクロ経済スライド」の検討

デフレ経済化においては、現行のマクロ経済スライドの方法による年金財政安定化策は機能を発揮できないことを踏まえ、世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討する。

マクロ経済スライドの適用については、物価スライド特例分の解消の状況も踏まえながら、引き続き検討することとなっている。  

物価及び賃金が低下傾向である中でのスライド調整率の適用要否を検討する必要はあるのかもしれない。スウエーデンでは実施されているようです。   

 

あと、世代間の公平論に関して、給付は高齢世代中心で、負担は現役世代中心という構造から、「全世代対応型」への転換を進めるとともに、持続可能性と将来の給付の確保に必要な措置を着実に進めるメカニズムを制度に組み込んでいくことが求められるところである。

 

難しいです・・・・・m(_ _)m

2014年9月14日 (日)

「コラプティオ」 (真山 仁著)を読んで-番外編

“物語”とは別に気になったところとして・・・

※黒字は本より、緑字は一人言です!

 

「職業としての政治」 マックス・ウエーバー著(P182472

「虚栄心」は政治家にとっての大罪だと言っている。無論、政治家は無欲な解脱者(人智の進歩を指し、あらゆる束縛、煩悩からの解放を意味する。悟りとは自己の要素の認識・苦しみからの解放を指す)であるべしとは思わない。そんな人物には魅力がない。虚栄心や欲望は大なり小なり必要で、それが充たされることで、政治家はさらに大きくなる。ところが、虚栄心というのは本人が気づかぬうちに膨張し、理性や自省を食い潰す。慢心を生み権力に溺れて、本来有していた“徳”を崩壊させてしまう怪物だ。

 

「職業としての学問」は読んだことがありましたが(内容は、ほぼ忘れてますが・・・)、“政治”はあまり関係ないかな~と思い読んだことがありませんでしたが、興味が湧きました!

 

「君主論」 マキャベリ(P213

「意志の勝利」 ヒトラー(P280

どちらも個人的には嫌いですネ~

 

ゲーテ(P288

権力を得るということは高くつく。つまり権力は人間を愚かにしてしまう。

チャーチル(P288

悲観主義者はすべての好機の中に困難を見つけるが、楽観主義者はすべての困難の中に好機を見出す。そうだ、楽観主義で行こう!

 

マスコミの本分 『権力の監視』 (P230

 

なるほど~!

 

そして、お酒や食べ物については、

「十四代 純米大吟醸 龍泉」が出てきましたヨ!

ごく最近まで日本酒は飲めなかったのですが、会社の同僚に「獺祭」を教えていただく機会があり、とても飲みやすく感じて、それから少しずつ?日本酒が飲めるようになりました。そこで、どんな日本酒?とググってみたら、滅茶苦茶に高いのでビックリでした。一升瓶一本20万円・・・とても飲めませんネ~・・・

あと、

「アイリッシュモルト(ウイスキー)」(アイルランド共和国および北アイルランドで生産される穀物を原料とするウイスキー) (P301)や「バーボン」(ウイスキーの一種で、原料の穀物中にトウモロコシを51%以上含んでおり、定められた製法でつくられたもの)(P393)も登場!

そして、お寿司屋さんでは、麹町にある「蛇の新」さん(P431)がありました。

食べログでは、3.0と普通のようですが、回転しないお寿司屋さんとしては、価格は高くないようなので、一度行ってみたいと思いましたヨ!

 

ハーバード大学のサンデル教授の正議論より、(P438

教授が唱える“美徳を涵養する”ことと“共通善”で『政治』は回らないと・・・

「正義」の概念は千差万別であり、道徳的な色合いが濃すぎて現実の『政治』には馴染まない。

 

なるほどネ~!

 

どんな状況でも人は生きられる。(p489

 

ふむふむ・・・

 

「言葉とは力」

コラプティオは言葉と言葉の闘争の物語である、と。

 

“言葉”って、大事に使わないといけないですよネ!

 

真山氏の本では「ハゲタカ」がとても印象的で、自分の勉強にもなりましたが、「コラプティオ」も良かったです!

ありがとうございました!

m(_ _)m

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2014年9月 8日 (月)

「コラプティオ」  真山 仁著 を読んで 

(あらすじ)

東日本大震災、原発事故の後遺症で苦境が続く日本に、有言実行を旨とする宮藤総理が登場したことで、明るい兆しが見え始めた。内閣調査官・白石は、異能の首席秘書官・田坂と共に、宮藤が掲げた“約束”の実現に向けて奔走する。白石の同級生で大手紙の記者・神林は、先輩の名物記者・東條に叱咤されながら、政府・企業を相手のスクープ取材に身を投じていく。物語の舞台が政情不安を抱えるアフリカの小国、ウエステリアに及んだ時、誰も予想しえなかった危機が幕を開ける。

 

そして、

corruptio ラテン語で「汚職・腐敗」の意

 

その宮藤政権が、原子力発電の燃料となるウランを巡って、腐敗/専制化していく姿を記した小説です。

 

***

(真山氏インタビュー記事より)

『コラプティオ』で描かれた舞台設定は、3.11の東日本大震災後の日本である。さらに、震災復興の中から現れたカリスマ総理が原子力政策を推進するという驚きの内容だ。

「政権交代当初から注視していましたが、どう考えても政治がこのままで良くなるとは思えませんでした。そこでまず、強いリーダーシップを持った総理はどういうものかを提示したかった。『コラプティオ』は102月から始まり、11年の3月に完結した連載小説でしたが、震災と原発事故を踏まえて作品を発表すべきと考え、原稿用紙換算で約500枚分を書き直しました」

「今回の挑戦の一つは『政治って面白い』と読者に感じてもらうことにあります。そのため、政権を担っている60代の視点ではなく、あえて政治の世界で初心者扱いされている30代の2人の主人公の目線で物語を進めました。普段は政治に馴染みがない若い人に政治の醍醐味を感じてほしいと考えたためです。そのうえで、政治に関心を持つことで社会を変えられるかもしれない、と思ってもらえればうれしいです」

 

小説は「日本再生」の鍵として原発輸出を掲げている。

福一の事故の決着がどうなるのか分からないとはいえ、おそらく当分は、原発はタブーとなるだろう。世界中の原発が停まる可能性もあった。そんな中で、同作を従来通りの構想で終わらせるわけにはいかない。それどころか、作品を発表するべきではないのかもしれないとまで思った。

 

日本も世界も原発を切り離せないところまで来ているという事実から目を逸らすべきではない。そう感じた。

 

小説とは、時に現実には起きそうもない事態を想定し、読者に問題提起をするものだと考えている。そういう意味で、『コラプティオ』は、私自身が小説家としての覚悟を再確認できた忘れられない作品である。

 

***

「日本経済新聞」より

二重の意味できわめて刺激の強い近未来ポリティカルサスペンスだ。どちらも「震災後」日本の明日にかかっている。ぎらぎらと強すぎるのは作者の個性か。

 政治に強力なリーダーシップを求める声はよく耳にする。本書に登場する首相はプーチン型の独裁者だ。疲弊した国民に希望を与え、ナショナリズムを鼓舞する。この人物は、ウラン資源を求め、アフリカの政情不安定な某国(架空)と太いパイプをつなぐ。これがメーンプロット。

 ここから、本書の第2の(強烈すぎる)テーマが浮上する。それは「もっともっと原発を推進せよ」だ。狭い日本に原発を増やせ、ではない。原子炉輸出を基幹にすえた国家ビジネスで広い世界に打って出よ、というのだ。

他に再生のオプションはない? 

これは数年前の著者の作品『マグマ』で地熱発電の可能性を描いた作者ならではの「提言」だろう。

***

そこで、ある方の「マグマ」を読まれての感想では、

「マグマ」、この本が書かれたのは、20062月。

実に手際良く、地熱発電の仕組みについて解説している。著者の綿密な取材がうかがわれる。そして、地熱発電に未来を託して、環境を保護し、持続可能なエネルギーとして位置づけている。単なる小説では無く、地熱発電のことを理解する本としても、非常に役に立つ本である。

この本だけで、地熱発電について判断を下すのは適切ではないが、日本の地熱発電は政府が主導して、規制を適切に運用すれば、非常に有望なのではないかと思われる。

***

 

地熱発電を理解し、原子力発電に代わる代替エネルギーを勉強されている真山氏が、それでも原子力発電の技術を国家戦略にせよ、とする提言には重みを感じました。

 

今の安倍政権は、この本を参考とされているのでしょうか!?原子力発電の技術を海外に売ろうとしていますよネ・・・

 

日本のエネルギー自給率はたった4%。風力や地熱などの再生可能エネルギーでは、いまだ原子力発電を代替できない。また、原発の停止によってLNG火力発電の燃料費がかさみ、1日当たり100億円の国富が海外に流出しているらしい。

 

今年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」(要旨)でも、原子力発電がベースに置かれているのですネ・・・両論併記でお茶を濁している感ではありますが・・・

 

一、福島の復興・再生を全力で成し遂げる。東日本大震災前に描いたエネルギー戦略は白紙から見直す

一、原発はエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源である

一、原子力規制委員会が規制基準に適合すると認めた場合、その判断を尊重し原発の再稼働を進める。国も前面に立ち、立地自治体の理解を得るよう取り組む

一、原発依存度は、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入などで可能な限り低減させる。安定供給、コスト低減などの観点から、確保していく規模を見極める

一、核燃料サイクル政策は、再処理やプルサーマルなどを推進し、中長期的な対応の柔軟性を持たせる。もんじゅは廃棄物の減容・有害度の低減などのための国際的な研究拠点と位置付け、研究計画の成果の取りまとめを目指す

一、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の立地選定で、国は科学的により適性が高いと考えられる地域を示し、立地への理解を求める

一、再生可能エネルギーは重要な低炭素の国産エネルギー源である

一、再生エネルギーは平成25年から3年程度、導入を最大限加速し、その後も積極的に推進する。これまでの基本計画を踏まえて出した水準(32年に13・5%、42年に約2割)をさらに上回る導入を目指す

一、再生エネルギーの関係閣僚会議を創設し、政府の司令塔機能を強化する

一、電源構成は、原発の再稼働、再生エネルギーの導入、地球温暖化の国際的な議論の状況を見極めて速やかに示す

一、国と電力会社は「安全神話」に陥り、悲惨な事態を防げなかった深い反省を一時たりとも放念してはならない

一、水素社会の実現に向けて取り組みを加速する

一、再生エネルギー・省エネルギー技術、原子力などのインフラの国際展開を推進する

一、電力、都市ガスの小売りを全面自由化する方針。エネルギー市場を統合し、総合エネルギー企業への発展を促す

※「水素社会」とは、従来の化石燃料は、燃焼させるとCO2を排出しますが、水素は廃棄物として水しか出さない文字通り“クリーンエネルギー”です。しかも、水素は化石燃料の3倍以上の燃焼エネルギーを持っていますので大規模電力発生源として申し分ありません。また、水素と空気との化学反応を利用した燃料電池では小規模分散型電源として自動車を動かすことができます。勿論、放射能も出しませんし、化石燃料のように、産地に偏存することも無く、枯渇の心配もありません。したがいまして、地球温暖化問題や大気汚染も無く、資源戦争も無い平和で人間らしさ世界を取り戻すための夢のような社会を創りだします。この水素社会の立役者“水素”を如何にして自然エネルギーから経済的に作りだし、かつそれを安全に取り扱うかが、大震災から立ち直ろうとする日本の「課題」です。

 

個人的には、原子力発電を無くせるように、まずは縮小する努力をすべきでは、と思っております。

後代世代に負債を残すことになると思うからです。「社会保障制度」と同じです。

 

ありがとうございました!

m(_ _)m

 

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