Story Seller annexを読んで
Story Seller1、2、3を読んできましたので、これも読んでみましたヨ!
Annexということで、『別冊Story Seller』ということですかネ!
今回は、次の6編で構成されていました。
□暗がりの子供(道尾俊介氏)
もうすぐ妹の生まれる姉の莉子が嫉妬する物語です。物語の進行は表題通り“暗い”イメージのため、あまり好みではありません。すいません・・・
□トゥラーダ(近藤史恵氏)
“トゥラーダ”とは闘牛のことだそうです。
ポルトガルを舞台に、自転車競技に挑戦している白石誓とドーピング疑惑のかかった同僚ルイスとの物語。ふむふむ・・・
□R-18 (有川浩氏)
2次元エロは3次元における性犯罪を助長させるのかという、会話風物語。なるほど・・・
□万灯(米澤穂信氏)
ホラーに分類されるようです。
なので、自分にはいま一つ。ざんねん!
□ジョン・ファウルズを探して(恩田陸氏)
ジョン・ファウルズを知っているひとには、面白いように思います・・・
□約束(湊かなえ氏)
個人的には、よかったです!
国際ボランティアで、“トンガ”に来ている理恵子と、なんでも器用にこなす彼氏の宗一との物語。宗一は、一流大学出身の銀行員、ルービックキューブは瞬時に6面を揃えることができるように、なんでも器用にこなす。それで、最初は尊敬をしていたが、できるが故に、他人をすこし見下したところがあり、褒めることができない。器が小さいことに気づく。最後はそれぞれにお互いの道を行く。
ところで、湊 かなえ氏について。
子供の時から空想好きで、小中学校の図書室で江戸川乱歩や赤川次郎の作品に親しんだ。
武庫川女子大学卒業後アパレルメーカーに就職し、青年海外協力隊隊員として“トンガ”に2年間赴いた後、淡路島の高校で家庭科の非常勤講師となる。結婚後「形に残せるものに挑戦したい」と創作を始めた。昼は主婦業をこなし、朝晩は執筆に励む。(Wikipediaより)
湊氏も“トンガ”にいたことがあるんですネ。
読んでいて、“トンガ”に思い入れがあるように感じました。
トンガは国民の95%以上がクリスチャンであることも初めて知りました。教会も数多くあり、みな日曜日には教会に通うそうです。
トンガ人はのんびりしている。“トンガタイム”と言う、時計の針とは別の、ゆっくりと時を刻む針が、島のどこかに存在しているのではないかと思う。
「九時のバスでしょ? 午前中に来ればいいわ」と・・・
大変興味深く読むことができました!
ありがとうございました!
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