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2016年4月

2016年4月30日 (土)

「清貧と復興 土光敏夫 100の言葉」(出町譲著) を読んで その3

1986626日、「臨時行政改革推進審議会」終結のときの土光氏のメッセージになります。

 

国民の皆様へ

 

明日をもって、行革審はその任期を終え、解散いたします。顧みれば、昭和563月鈴木内閣によって、臨調が設置され、中曽根内閣に引き継がれ、さらに行革審となって、今日まで53ヶ月約2,000日になります。

この間、国民の皆様方の絶大なご支援を得て、臨調・行革審は、全国民的課題である行政改革の推進に努めて参りました。臨調発足当時、行政は肥大化し、財政はまさに危機的状況にありました。このままでは、戦後のめざましい復興を成し遂げ、自由世界第二位の経済対策を実現してきた国民の活力が、失われてしまうのではないかと、私は深く憂慮しておりました。

我が国の将来にとって、国民の活力を維持・発展させるとともに国際社会の一員として責任を果たすことが何よりも必要であり、それはまさに国家の存立と盛衰にかかわる重大事であります。その意味で、臨調は「活力ある福祉社会の建設」と「国際社会に対する積極的貢献」という行政の二大目標を提示したのであります。

この目標実現の前提として、「増税なき財政再建」の基本方針を厳守し、国民負担比率の上昇を極力抑制しつつ、「行財政の改革」をやり遂げることが不可欠であります。それは、行政には抜本的な制度・施策の見直しと厳しい削減努力を要請するものであり、国民の皆様には行政に対する甘えを捨て「自立自助の努力」を求めるものであります。

これまで政府・国会、地方公共団体は、全力を挙げて行政改革に取り組まれ、医療・年金・電電改革等みるべき成果を上げてこられました。しかしながら、国鉄改革をはじめ中央・地方の肥大化した行政の役割の見直し・規制緩和等なお多くの問題が残されております。また、公債依存度はある程度減少したとはいえ、赤字国債依存脱却という当面の財政再建目標の達成はなお困難な状況にあります。

行政改革に倦み(疲れ)、歳出抑制に疲れ、また国際収支の不均衡是正や内需拡大を重視するあまり、行財政改革路線の転換を強く主張する向きも無いわけではありません。しかし、市場開放と民間活力の発揮が強く要請されている現在、思い切った行政改革の断行がまさに必要なのであります。いま、ここで行財政の改革をあきらめられるならば、これまでの努力は水泡に帰し、行財政は再び肥大化の道をたどり、ようやくほの見えてきた明るい希望も消え去るでありましょう。私はそのことが心配でならないのであります。

行政改革は、21世紀を目指した新しい国作りの基礎作業であります。私は、これまで老骨に鞭打って、行政改革に全力を挙げて取り組んで参りました。私自身は21世紀の日本を見ることはないでありましょう。しかし、新しい世代である私たちの孫や曾孫の時代に、わが国が活力に富んだ明るい社会であり、国際的にも立派な国であることを、心から願わずにはいられないのであります。

行政改革を遂行する責任を負っているのは、政府・国会及び地方公共団体であります。政府が不退転の決意を持って行政改革を遂行され、国会が国権の最高機関として政府の努力を鞭撻するとともに率先して国会改革・政治改革に取り組まれることを、私は強く願っております。また、地方公共団体においても、自らの責任において行政改革に邁進されることを念願してやみません。

行政改革の成否は、一に、国民の皆様の支持と熱意にかかっております。私は、より良き明日を拓くため、皆さまが、政府・国会及び地方公共団体の改革努力を厳しく見守るとともに、たとえ苦しくとももう一段の痛みに耐えて、行政改革というこの国家の大事業を最後までやり遂げてくださることを、心からお願い致します。

この時、土光氏90歳。

その後、土光氏は、198712月に東芝中央病人に入院されたが、衰弱は激しく、19888月に息を引き取られた。

 

山口氏が「年金の鬼」と呼ばれ、土光氏は「行革の鬼」と呼ばれた。

二人とも命を賭けて「日本」を立て直しに邁進された!

 

スゴイですネ!!

少しでも見習いたいです!!

 

いまの「日本」は残念ながら、とっても残念な状況と言わざるを得ない。

土光氏の遺言とも言える、この国民へのメッセージは、受け継がれなかった・・・

土光氏がいるときは頑張れたのに、いなくなれば頑張れない、我慢できない、易きに流れる日本人・・・

厳しさの足りない自分自身もいるし・・・

(_ _*)ハンセイ・・・

 

山口氏、土光氏のような、命を賭けて「日本」を立て直せるひとが求められているときと思いました!

 

ありがとうございました!

m(_ _)m

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土光氏
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2016年4月29日 (金)

「清貧と復興 土光敏夫 100の言葉」(出町譲著) を読んで その2

土光さんに関する本を読んでみたいと思っていたので、とても興味深く読むことができました!

ありがとうございました。

 

「清貧のひと」であり、1988年、91歳で亡くなられるのですが、1986年まで、臨時行政改革推進審議会会長を務められていました。スゴイですネ!

 

まず、「臨時行政調査会」とは、

行政改革のため、内閣総理大臣の諮問機関として設置された審議会。略称は臨調。196164年まで池田内閣のもとに置かれた第1次臨調と、198183年まで鈴木内閣・中曽根内閣のもとに置かれた第2次臨調とがある。

そして、「臨時行政改革推進審議会」とは、「臨時行政調査会」(臨調19811983年 昭和5658)の答申についての政府の対応を監視するとともに、具体的推進のための方策を話し合う機関。

土光さんは、ここに関わり、19866月まで会長を務められたということです。

その、実施提言は、

赤字国債ゼロ

官業民営化

 国鉄分割民営化

 日本電信電話公社

 日本専売公社

3K赤字(コメ、国鉄、健康保険)の解消

 

このときの歳出の削減努力などで、一般財政赤字がGDP3.5ポイント改善、これに対して民間投資は横ばいとなり、民間余剰が高どまる中で財政赤字が減少し、財・サービス収支の黒字が拡大、とくに85年には、原油価格が大幅に下落したため、エネルギー価格の低下によって、家計や企業の資金余剰が拡大したことも、財・サービス収支黒字を増大させる要因となったそうです。

 

これは「年金改革の原点」にも関連します。

〔「山口新一郎追悼録刊行会編1986」、新川氏2005論文より〕

1985年改革によって、国民年金は、発足から四半世紀を経て「国民全体」をカバーする制度へと拡充されることになった。

被用者とそれ以外の就業者の定額年金が統合されただけでなく、それまで任意加入であった被用者の配偶者もまた「第三号被保険者」として強制加入となり、文字通り社会的=国民的連帯の枠組が生まれることになった。ただ制度的統一がなされたといっても、実際には国民年金と被用者保険の支給開始年齢の違いや徴収方法の違いなどはそのまま残り、「基礎年金」といっても、実は異なる制度間の財政調整の仕組みが生まれたというのが正確なところであった。

1985年改革の目玉は“基礎年金という新制度の導入”であり、その決定は第二臨調を通じて政治的になされたということができる。第二臨調行財政改革という政治目標実現のために設置された、日常的な行政的決定手続きとは異なる「政治的」決定メカニズムである。しかし基礎年金導入そのものは、国民年金導入時と同じように、あるいはそれ以上に行政主導で行われた。

1985年改革を実際に指揮したのは厚生省、なかでも山口新一郎年金局長であった。「年金の鬼」、「年金の神様」とも呼ばれた山口は、改革に向けた勉強会を若手と積み重ね、省内の態勢固めを行うとともに、年金局長となってからは、マスコミ対策もこまめに展開した。世論の流れを創るうえで決定的な役割を果たした有識者に対するアンケート調査は、山口の決断による。

このように世論形成を含めて官僚が取り仕切ったのが、1985年改革の特徴であるが、それは政治ができるだけ自らの可視性を低下させようとした結果でもあった。

1985年改革では、従来のできるだけ保険料引上げを抑えて給付を引上げるという大盤振る舞いから保険料の引上げと給付抑制という拠出給付関係の見直し政策へと移行した。このことは年金政策が人気政策から不人気政策に変わったことを意味する。政治家にとって不人気政策にコミットするのはリスクが高い。したがって彼らは臨調官僚に実権を委ねたのである。

 

課題もありましたが、それを超える成果。この“行動”がなければ、いま「国民年金」は無かったかもしれません。

1983年から1986年にかけて、政府純債務残高(いわゆる国の借金)を減少させています!

http://ecodb.net/country/JP/imf_ggxwd.html

※日本の政府債務残高推移(対GDP比、純債務残高に観て取れますネ!)

 

ただ、日本人のよくない癖!?山口氏、土光氏の目が届かなくなると!?いい気になってバブル(198612月から、19914月まで53カ月に渡るバブルバブルへ)に突入してしまいましたが、この辺りの話は置いておきましょう。

 

少なくとも、現在のバラマキ財政ではダメで、緊縮財政も行いながら、景気回復を推進する必要があると思いました。

 

続く・・・

m(_ _)m

 

2016年4月25日 (月)

「清貧と復興 土光敏夫 100の言葉」(出町譲著) を読んで その1

最初に土光さんの人柄について、少し調べてみる。

「質素倹約、清廉潔白、質実剛健」


華やかな経歴とは裏腹に土光の私生活は「清貧」そのものであった。

 

「知恵を出せ、それが出来ぬ者は汗をかけ、それが出来ぬ者は去れ!

 

但し、松下幸之助氏はこの言葉に批判しており、「『まずは汗を出せ、それが出来ぬ者は去れ!』と云うべきやね。本当の知恵と言うものは汗から出るものや」と秘書を務めた部下の江口克彦に語っている、と言われている。

 

7年間で東芝の立て直しに成功している。特に社長就任の際に役員を一喝した言葉は経済界でも語り草となっている。

「社員諸君には、これまでの3倍働いてもらう。役員は10倍働け。私はそれ以上に働く」

働きぶりは猛烈で「土光タービン」と称されたほど。

 

いざ動くとなったら、猛きこと火のごとし、だれの追随も許さぬ強い信念で難局を打開していった。だからこそ、厳格な土光に多くの人が従っていったのだ。

 

「やるべきことが決まったならば、執念をもって、とことんまで押しつめよ。問題は能力の限界ではなく、執念の欠如である。」

 

「必要以上の正確は、時間と経費のロスである。」

 

「一日一日にけじめをつけていこう。今日のことは、今日やってしまおう。これは、忙しいとか暇があるとかの時間の問題ではない。志の問題である。」

 

「この世の中で一番大切なことは、「人間関係」ですよ。」

 

土光は現場を廻っていて、責任者に「どうかね、調子は」と軽い調子で問いかける。

 

続く・・・

m(_ _)m

2016年4月23日 (土)

「舟を編む」(三浦しおん著)を読んで

とても面白かったです!

「舟を編む」、太古から未来へと綿々とつながるひとの魂を乗せ、豊穣なる「言葉」の大海をゆく舟を。

 

「言葉」を大事に使うことの大切さ、を教えていただきました!

 

物語の舞台は株式会社玄武書房「辞書編集部」

主人公は、馬締(まじめ)光也 言語学を専攻した大学院卒、入社3年目の27歳から15年後に辞書『大渡海』を完成させるまでの物語になります。

 

馬締が40歳になった時に、入社3年の岸辺みどりが「辞書編集部」に配属されてくる。

 

配属後しばらくしてから、馬締のことを岸辺は、

「取っつきにくく感じられるまじめさんも、もしかしらた、若いころは私と同じだったのかもしれない。ううん、いまも同じかも。人間関係がうまくいくか不安で、「辞書」をちゃんと編纂できるのか不安で、だからこそ必死であがく。「言葉」ではなかなか伝わらない、通じ合えないことに焦れて、だけど結局は、心を映した不器用な「言葉」を、勇気をもって差しだすほかない。相手が受け止めてくれるよう願って。

「言葉」にまつわる不安と希望を実感するからこそ、「言葉」がいっぱい詰まった「辞書」を、まじめさんは熱心に作ろうとしているんじゃないだろうか。

たくさんの「言葉」を、可能なかぎり正確に集めることは、歪みの少ない鏡を手に入れることだ。歪みが少なければ少ないほど、そこに心を映して相手に差しだしたとき、気持ちや考えが深くはっきりと伝わる。一緒に鏡を覗き込んで、笑ったり泣いたり怒ったりできる。「辞書」を作るって、案外楽しくて大事な仕事なのかもしれない。」

そして、

“辞書づくり”に取り組み、「言葉」と本気で向き合うようになって、私は少し変わった気がする。岸辺はそう思った。「言葉」の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力に自覚的になってから、自分の心を探り、周囲のひとの気持や考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。

ほかに、

『大渡海』 監修者で“辞書一筋”の松本先生、

玄武書房を定年後も嘱託で『大渡海』づくりに取り組む馬締の大先輩、荒木公平、

途中で辞書編集部から宣伝広告部へ異動となった、馬締の先輩、西岡正志

辞書編集部のベテラン契約社員、佐々木さん

かぐや姫のような馬締の妻 林 香具矢

西岡の恋人から妻になる、三好麗美

岸辺の恋人になる、辞書の紙を担当する、あけぼの製紙 営業第二部 宮本慎一郎

馬締の下宿先早雲荘の大家、タケおばあさんと早雲荘に住みついている猫のトラ

以上の登場人物を中心に真摯に“辞書づくり”に取り組む物語が紡がれていきます!

 

三浦しおんさんの物語は“真摯さ”と“艶っぽさ”があって面白いですネ!

 

ありがとうございました!

 

m(_ _)m

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2013年に映画化されていたんですネ。知りませんでした。

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4月のアク研に参加!

本日は13時から、中央大学でアク研でした!

2016H28)年度も本格スタート!

年金2次に参加される方、増えましたネ~!

2次試験は、「ライフワーク化」、「ボケ防止対策化」していますが、若い方々に刺激をいただきながら、一緒に頑張りたいと思いました。

 

どうぞよろしくお願いいたします!!!

 

m(_ _)m

 

2016年4月 3日 (日)

「和菓子のアン」 (坂木 司著) を読んで

よかったです!

こちらも癒される物語でした!

そして、

読み終わった後は、間違いなく“和菓子”が食べたくなります!

 

主人公は、梅本杏子(うめもと きょうこ) 18歳。身長150センチ、体重57キロのポッチャリタイプで通称アンちゃん!

彼女は、大学に行きたいって思うほど勉強が好きじゃないし、かといって専門学校に行くほど好きなことも見つかって無い。いきなり就職っていうのもピンとこなかった。

そこで、高校を卒業後、せめてバイトでもしながらピンとくる何かを探そうと『和菓子舗 みつ屋』でアルバイトを始める。そんなアルバイト先を舞台にした物語!

 

『和菓子舗 みつ屋』には、個性タップリの人たちが!

見かけは上品なのに中身にはおっさんが住んでいる椿店長

知識豊富な職人志望のイケメンだけど心は乙女(ゲイではないけどゲイっぽい)な立花さん

華奢で可愛らしい顔立ちの女子大生と思いきや実は元ヤンだった桜井さん

それでも、最高の職場だと思いましたヨ!

“仕事は楽しく!”を実践している職場、とても大事ですよネ!!

 

そして、印象に残ったフレーズをご紹介!

 

ずっとずっと昔から、時間は途切れなく続いている。その時間の別名を「歴史」と言う。

だとすると、いつか私だって自動的に歴史の一部となる。本には残らない名もなき人生だと思うけど、食べることで“お菓子”を次の世代へ残していけたらいい。名も無き“おはぎ”はきっと、私のような人に支えられて歴史の波を超えてきたのだから。

※「源氏物語」の中にも“おはぎ”が出てくるとのこと

 

初詣のときには、

お賽銭を投げて眼を閉じる。毎年祈るのは“世界平和と家族の健康”。だって、“世界が平和”なら多分私も幸せだと思うから”

これ、イイですネ!!!

 

よかったです!面白かったです!

最近、続編「アンと青春」が出たとのこと!

 

ありがとうございました!

 

m(_ _)m

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2016年4月 2日 (土)

映画「家族はつらいよ」を観てきました!

 

よかったです!

 

小津安二郎監督の「東京物語」のリメイクで山田洋次監督の「東京家族」(2013年)、こちらは観ておりませんが、同じキャストでの今回作となるそうです。

そして、父親、母親、息子二人、娘一人の家族構成は三作共に同じ設定ですネ!

少子化の現代で言えば「大家族」に入りますネ!!

 

橋爪功さんが演じる、平田家の大黒柱、といっても会社を定年した73歳、ゴルフ、酒、タバコ、ギャンブル大好きの頑固親父。若い頃には浮気も少々という設定。そして、吉行和子さん演じる、頑固親父を支える良妻役ですが、ついに離婚届を突き付けるところから始まる『喜劇映画』でした!

 

笑って癒されました!

 

ところで、「頑固親父」、平成の現代に存在するのかな~、とちょっと考えてしまいましたが、「喜劇」とするのには大事な設定なのでは、と思いました。

「東京物語」、「東京家族」、そして「家族はつらいよ」、最初の「東京物語」から60年経っても、人と人とのつながりは変わらない。人は目の前の自分の生活に追われてしまうことが多い。それでも人は一人では生きられない、と・・・・・・それを「喜劇」で表現するには「頑固親父」でないと、これが紳士的な親父になると「東京物語」、「東京家族」になり喜劇にならなくなると。

 

映画の後半で、蒼井優さん演じる二男の恋人役、憲子が、頑固親父を諭す場面で、

「気持ちを“言葉”にして伝えないと!」

 

以心伝心は誰であっても難しい。感謝の気持ちがあるなら、それをちゃんと“言葉”で伝えることが大事!“言葉”で伝えることで、人と人とのつながりを少しでも築いていくことができる!

 

ありがとうございました~!

m(_ _)m

 

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