「旅の窓」 沢木耕太郎著 を読んで
「あとがき」より
私は写真の専門家ではない。たまに外国に行くときカメラを持ち、撮ってくるというにすぎない。
そのカメラも、ごく普通のもので、レンズも一本だけである。
外国に行くときは、多くの場合「取材」ということになるので、できるだけ身軽にいたいと思うからだ。
そして、ふっと気になる情景に遭遇すると、シャッターを切る。
それでも、何十年も旅をしていると、そうした“気まぐれで撮った写真”が何枚となく溜まってくる。
あるとき、雑誌「VISA」の編集者から電話が入った。
「あなたが撮った一枚の写真にあなたが書いた一枚の文章を添えて見開きページに載せたい」という提案をしてきた。
そのとき、私の頭に浮かんだのは外国で“気まぐれで撮った写真”のことだった。
他人からすればどうしてそんなものを撮るのだろうと不思議がられるようなものばかりだが、あの写真たちに私がなぜ撮ったのかの「意味」を与えてあげたらどうだろうか、と。
その「感じる写真館」というページは、結果的に9年目の現在まで続く驚くほどの長期連載になってしまった。
そして、これを、幻冬舎で、このような瀟洒な本にしてくれた。
(略)
ちょっと、沢木さんのような「ゆとり」が自分には、ある意味で無いのかな~・・・
(@Д@;
ありがとうございました!
m(_ _)m
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