「植物図鑑」(有川浩著) を読んで
長男のカラーボックスの上に放置されていた「植物図鑑」を見つけて、読んでみました!
もう間もなく映画化もされるようで「物語」もとてもよかったですヨ!
とくに後半の“巡る季節”から“カーテンコール ゴゴザンジ”がクライマックス!盛り上がりますネ!!
主人公は、日下部 樹(通称、イツキ)と河野さやか(通称、さやか)、二人とも26~27歳までの物語。
どちらかと言えば、前半は小説と言っても、リアリティーを求めてしまう自分には、ちょっとモノ足りない気がしていました。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」
・・・“あり得ないし!”
それで、拾ってしまうことも、“あり得ない!”
その“あり得ない”中にあるから、イツキはリアルに戻ろうとして家を出る。
そこからの物語は、リアリティーもあり、あっという間に読んでしまいましたヨ!
家を出たイツキは、公園で知り合った小学二年生の杏奈と話をする。
杏奈は、学校で先生に、理由無く叱られて落ち込んでいた。
すると、イツキは
「大人も子供もそんな変わんないよ。優しいときもあるし、意地悪なときもある。みんなフツ-にちゃんとしてて、フツ-にいい加減。大人なんて全然大したもんじゃないんだから。先生だってそんなもん。杏奈ちゃんのことだって全然悪くないのに八つ当たりして叱る」
「・・・先生はちゃんとしてるから先生なんだと思ってた。」杏奈がつぶやくと、
「がっかりした?」
「ちょっと」
「でも、自分が大人になっても程々でいいと思ったらちょっと気楽じゃない?」
それは確かにそうかもしれない。・・・杏奈だってこれから先、ひとつも悪いことをせずにいられる自信はない。
(後略)
そして、物語は、イツキとさやかのハッピーエンドがイイですネ!
映画も観たくなりました!ありがとうございました!!
« 「ポーツマスの旗」(吉村昭著)を読んで | トップページ | 映画「植物図鑑」鑑賞!!! »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 瀬戸内寂聴さん(1922年5月15日~2021年11月9日、享年99歳)が51歳で得度される前年に出版、40歳から50歳までに書きためられたエッセイ「ひとりでも生きられる」を読んで(2025.03.16)
- 瀬戸内寂聴さん、70歳のときのエッセイ「孤独を生ききる」を読んで(2025.02.01)
- 瀬尾まいこ氏の著書は「あと少し、もう少し」、「図書館の神様」に続く、約6年ぶりの3冊目、2019年の本屋大賞にも選ばれた「そして、バトンは渡された」を、試験後の癒しとして読んでみました~!(2024.12.21)
- 岩波文庫「読書のすすめ」第14集、岩波文庫編集部編。非売品。最近、読書量が減っているので、薄いけど面白そうでしたので、古本屋さんで200円でしたので、買って読んでみました!うん、面白かった!!(笑)(2024.12.01)
- 新型コロナ禍の2020年6月から2021年6月末まで、朝日新聞土曜別刷り「be」に掲載された、小池真理子著「月夜の森の梟」が文庫化されたので、一気に読んでみた~!(2024.02.16)
コメント