「とり残されて」 宮部みゆき著 を読んで
面白本の予定で読みました。解説にもSF小説とありましたが、う~難しいナ~!
SF小説ではあるのですが、ひとの頑なとも言える“執念”みたいなものを強く感じさせる物語でした。
こんなに強いものなのか?
自分も小学生のときに、転校で三回小学校を変わっており、イジメられる経験はありました。
今も覚えてはいますが、そこまでの思いは無いですネ。
ひとには、“赦す”ということも必要と思っていますので、ちょっと馴染めませんでしたネ。
これは“短編集”になります。
1.「とり残されて」
小学生の時に担任の先生にイジメられたことを憎み、20年後の夢の中で殺害する。そして、それが現実になる。とり残されていた過去の憎しみが、20年後に現実になるという物語
2.「おたすけぶち」
車での死亡事故が多い「おたすけ淵」がある山道のコーナー。そこでは事故の際に“行方不明”になることもある。それは、人里離れた小さな「小花井村」の村人が村の存続のために、人さらいをしていたという物語
3.「私の死んだ後に」
これは、ちょっとほのぼのとする物語でした。過去に傷を負うプロ野球ピッチャー佐久間実、その傷の元(死んだ後に幽霊となった白石百合子)より、勇気を得て復活する物語
4.「居合わせた男」
会社のイジメによる自殺。イジメを受けていた者の幽霊が出るということで、イジメた上司も自殺する。そこに「居合わせた男」の物語
5.「囁く」
この短編集の中で、一番の超短編、17頁!ちょっとよく分かりませんが、作者のお遊び的物語のような感じ~
6.「いつも二人で」
不倫の末に自殺して、幽霊となった美人OLの姫野君絵が、相手の男に乗り移り、「いつも二人」で居られるようになる物語
7.「たった一人」
永井梨恵子、20年前の5歳のときに脳炎で生死の狭間をさまよい、幽体離脱をした。その時に梨恵子の魂は、殺される運命であった河野修介を助けた。それは、きっと、梨恵子にとって、たった一人の大切な人だから?しかし、河野修介の歴史を変えたことによって、不可思議な事が起こるという物語
ありがとうございました~!
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