「秘密」 東野圭吾著 を読んで
初めて東野圭吾氏の本を読んでみました!
殺人事件などの犯罪ミステリーはほとんど読みませんが、「秘密」のように、ほっこり型ミステリーは好きなので、読んでみました!
大変よかったです!あっという間に読めました!
1999年、東野氏40歳頃の作品になります。
舞台はバブルに向けて経済が活況していた1985年。
杉田平介 40歳、妻 直子 36歳、娘 藻奈美 10歳の家族の物語から始まる。
直子と藻奈美が、長野の直子の実家へ帰る途中に交通事故に遭う。
その事故で、直子は事故死。その魂が、からだは無事だが、呼吸ができずに“脳”に影響を与えてしまう藻奈美に乗り移る。
からだは10歳で中身は36歳の直子(藻奈美)が生還する。
10歳の直子(藻奈美)が25歳になるまでの物語でした。
「解説」より。
中年の男性である「平介」の心の揺れと、幼い女の子から少女にそうして娘へと成熟していく肉体を持たされた「直子」の心の揺れを細やかに明瞭に伝えてきます。
平介は、娘の肉体を持った妻を抱けるか。妻はどう感じているのか。
>直子は36歳から10歳のからだになってしまう。
>ここで、平介との年差は30歳!
>からだが実の娘となると難しいかもしれませんネ。
>もし娘でなければ、30歳差カップルはあり得ると思いますが、
>石田純一さんと東尾理子さん(22歳差)
>ラサール石井さんは32歳差、加藤茶さんは45歳差です。
男の肉の欲は、理屈では鎮まらない。平介の心情は、男性の共感を得る。
娘の肉体を持った直子は、奇跡的に所有した二度目の人生を、意志的に生きようとする。それは、いつの日か、このからだに娘がもどってきたときのために、最善の器をつくることでもあります。直子のありように、多くの女性の共感を得る。
最後に、藻奈美のからだに藻奈美の魂は戻るのか?直子はどうなるのか!?
それは「秘密」です!?
すでに「映画化」、「TV化」までされていますから、知っている人は知っていますよネ!
ありがとうございました!
m(_ _)m
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