「政と源」 (三浦しおん著)を読んで
三浦しおん氏の著書は、自分には合うのと、なんとなく合わないのとがありますが、これは面白かったです!
共に73歳、幼なじみの堀源二郎こと“源”と有田国政こと“政”との物語。
三浦しおん氏が31歳から35歳の頃にかけての作品ですが、73歳の気持ちを上手に描いているように思いました。
“源さん”は、戦争と東京大空襲で親兄弟を失い、小学校を卒業していないが、美人で気立ての良い妻、花枝さんを迎えた。ところが、40代の時に病気で花枝さんも亡くして、天涯孤独となるが、つまみ簪(かんざし)職人として生きてきて、今は、ちょっとおバカな弟子の吉岡徹平と一緒に仕事をしている。
“政”は、大学を卒業して銀行に入り、お見合い結婚をして娘二人を授かったが、今は、娘二人は結婚して独立。妻、清子は、定年を迎えた夫を一人置いて、長女夫婦と暮らしている。仕事一筋で過ごしてきた結果でもあるが、今は一人自宅で生活をしている。
そんな“政”と“源”とその周りの人たちとの物語でした。
元気な73歳を迎えるためのバイブルかもしれません!
ありがとうございました!
m(_ _)m
最後に、簪(かんざし)とは、日本人女性の髪を飾った髪飾りのこと。特に江戸時代後期には様々な種類のかんざしがつくられ、髪を飾った。その中に、京都の舞妓や東京の半玉(年少芸妓(芸者の見習い))が身につけるつまみ簪(花簪)がある。現代では舞妓たちが使うほか、子供の七五三の飾りとして使われることが多い。
つまみ簪(花簪)
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