「目に見えないけれど大切なもの あなたの心に安らぎと強さを」 渡辺和子著 を読んで
本書は、2000年、渡辺和子さん、73歳の時に書かれたものとなります。
当時、7年ぶりに出された本と言うことでした。
理由は、
「この 7年間は、思いがけない病気をいただいて、病と共に生きた日々でした。膠原病にかかり、それが快方に向かったとき、薬の副作用もあってか、骨粗鬆症で胸椎を二つ圧迫骨折して、筋力が衰えてゆくときの苦しさを味わい、また、むき出しになった神経が与える、たとえようもない痛さも経験しました。」
「さらに、この7年間が私に与えてくれたものと言えば、どんな姿の自分も嫌うことなく、その自分と仲良く生きる勇気でした。他人の助けなしには、一寸したものさえも持ち上げる力をなくしてしまった、情けない自分を受け入れる勇気でした」
と、書かれていました。
では、お気に入りを!
こまった時に思い出され
用がすめば
すぐ忘れられる
“ぞうきん”
台所のすみに小さくなり
むくいを知らず
朝も夜もよろこんで仕える
“ぞうきん”になりたい
※河野進氏
最上のわざ
この世で最上のわざは何?
楽しい心で年をとり、
働きたいけれども休み、
しゃべりたいけれども黙り、
失望しそうなときに希望し、
従順に、平静に、おのれの十字架をになう。
若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見てもねたまず、
人のために働くよりも、
謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人のために役だたずとも、
親切で柔和であること。
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、これで最後の磨きをかける。
まことのふるさとへ行くために。
おのれをこの世につなぐくさりを
少しずつはがしていくのは、
真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙遜に承諾するのだ。
神は最後に一番よい仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手はなにもできない。
けれども最後まで合掌できる。
愛するすべての人のうえに、
神の恵みを求めるために。
すべてをなし終えたら、
臨終の床に神の声をきくだろう。
「来よ。わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。
※『人生の秋に』 神父 ヘルマン・ホイウェルス氏
「共感」
人間関係を和やかにするのに、“「の」の字の哲学”というのがあります。
例えば、夫が会社から戻ってきて「ああ今日は疲れた」といった時に、知らん顔して、その言葉を聞き流したり、「私だって、一日結構忙しかったのよ」と自己主張したのでは、二人の間はうまくゆきません。その時に、「ああそう、疲れたの」と、相手の気持ちをそのまま受け入れてあげることが大切なのです。
わたしは傷を持っている
でも、その傷のところから
あなたのやさしさがしみてくる
※星野富弘氏
「すべてに“愛”をもって接することができるように日々努めること!」を言いたいように思いました。
ありがとうございました~!
m(_ _)m
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