「忘れかけていた大切なこと ほほえみひとつで人生は変わる」 渡辺和子著 を読んで
渡辺和子さんは、1927年2月11日生まれで、昨年2016年12月30日にすい臓がんで亡くなられています。
2016年9月まで学長や理事長の職務を果たしながら学生に講義を続けられたそうです。
2013年にすい臓がんと告知され、2016年10月末から12月19日まで入院。退院翌日から勤務を再開。2016年4月には朝日新聞の取材に対し、「学生たちの前で倒れることが一番の私の願い」と語っていた。その言葉通り、最期まで教壇に立ち、教育に尽くし続けた人生だった。
亡くなられる直前まで、教育に尽くす姿、すごいです!
本書は、2005年、渡辺和子さん、78歳のときに書かれたものとなります。
では、お気に入りを!
「ほほえみが人を美しくする」
いつもにっこり笑うこと
ひとの身になって思うこと
自分の顔を恥じないこと
※真山美保作「泥かぶら」より
ほほえみは、まばたきといっしょ
むりにではなく、しかたなしにでなく
気づかずに、自然に
花の香りのように
※河野進氏
だれにだって
あるんだよ
ひとにはいえない
くるしみが
だれにだってあるんだよ
ひとにはいえない
かなしみが
ただ、だまっているだけなんだよ
いえば、ぐちになるから
※相田みつを
「苦しみ『が』なくなるようにと願うのではなく、苦しみ『で』なくなるようにと心掛けてごらん」
苦しみ自体をなくすことはできない。苦しみは、どこにいても、何をしていても、ついて回る。だからこそ、この生きにくい世を、少しでも生きやすく自分で工夫するのだ。他人に楽にしてもらおうなどと考えるのは、甘えでしたかない。
「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むとわたしたちは知っている」
※パウロより
「人間の自由とは、諸条件からの自由ではなくて、それら諸条件に対して自分のあり方を決める自由である」
※フランクル
「おかげさまで」
“枕詞”を忘れずに!
つまづいたり、ころんだりしたおかげで
物事を深く考えるようになりました
あやまちや失敗をくり返したおかげで
少しずつだが
人のやることを、温かい眼で
見られるようになりました
何回も追い詰められたおかげで
人間としての、自分の弱さと
だらしなさを
いやというほど知りました
身近な人の死に逢うたびに
人のいのちのはかなさと
いま、ここに
生きていることの貴さを
骨身にしみて味わいました
※相田みつを氏
「この星のもとに生きるのは、みずからの人生がいかなる道筋を辿るかを、孤独という代価を支払って学ぶことである」
※「道しるべ」みすず書房
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」
※ユネスコ憲章
「柔和で謙遜な者となりなさい」
※キリスト
ご冥福をお祈り申し上げます。
ありがとうございました~!
m(_ _)m
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