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2019年1月14日 (月)

中高年向け小説「マドンナ」 奥田英朗著 を読んで

奥田氏は1959年生まれ、2004年に「空中ブランコ」で直木賞を受賞。

本書は2000年~2002年に書かれた、著者4143歳の時の作品になる。

 

そして、本書は自分よりも少し若い40代前半の中高年を題材とした5つの物語の短編集になる。

40代前半は、サラリーマン生活で言えば、さらなる上(部長、役員)を目指すか(目指せるのか)、上ではない別の道の選択が必要となる(迫られる)時期になる。

そんな中高年世代を描いた物語であった。

 

・マドンナ

・ダンス

・総務は女房

・ボス

・パティオ

 

「マドンナ」は、42歳の妻子持ちの営業三課の課長、荻野春彦が定期人事異動で配属となってきた25歳の倉田知美を好きになる物語。倉田知美は海外事業部の幹部候補生の佐藤にホの字であったことを知る、中高年の大いなる勘違いの物語。

 

「ダンス」は、46歳の妻子持ちの営業四課の課長、田中芳雄と高二の息子俊輔の物語。高二の俊輔は大学に行かずに、ダンスのプロを目指してダンススクールに行きたいと言う。

会社でも出世など興味のないマイペースの同期の浅野に翻弄されながら、葛藤する物語。

 

「総務は女房」は、44歳の営業畑で実績を積み上げてきた営業局長候補の恩蔵博史が営業以外の現場も知るために総務部第4課課長に拝命されて試行錯誤する。

そして、総務部は会社の縁の下の力持ち、営業の女房にあたることを学ぶ物語。

 

「ボス」は、44歳の大手総合商社の鉄鋼製品部・第一課長兼部次長の田島茂徳と外資系企業から転職してきたボス(部長)で同じ歳の浜名陽子。日本の鉄鋼商社と言えば体育会系のイメージ、そこにワークライフバランスを率先垂範する異端の女性部長が入り、その狭間で田島は右往左往することになる物語。

 

「パティオ」は、45歳の土地開発会社に勤める営業推進部第一課長の鈴木信久と元商社マンで現在は鈴木の会社が関わった土地開発の中の「パティオ」に来て、毎日一人で読書をしている孤独な雰囲気が漂う70歳の“おひょいさん”との物語。

 

とくに印象に残ったのは、やはり本の表題にもなっている「マドンナ」になる。

自分も大いなる勘違いをしたことがあったナ~と、10年くらい前のほろ苦い経験を想い出しましたヨ!

今はもうそんな勘違いをする場面もなくなった世代になったが、それでも死ぬまで!?大いなるロマンティストでいたいかな!?

 

今度は、奥田氏直木賞受賞作「空中ブランコ」を読んでみたい!

ありがとうございました~!

m(_ _)m

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