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2019年8月18日 (日)

1986年に『男女雇用機会均等法』が施行されて10年を過ぎた1997年に第117回直木賞受賞、中堅損害保険会社に勤務する女性たちの聖戦を描いた「女たちのジハード」(篠田節子著)を読んで

1996年頃の日本の中堅損害保険会社の一般職女性たちの物語となります。

 

1996年と言えば、自分も日本の中堅生命保険会社にいましたネ~!

今は外資系となり“一般職”というのは無くなり、全て同じ採用枠になっていますネ!

日本の生命保険会社では、まだ無くなってはいませんが、少なくなってきているようです。

最近では“総合職”の中に「エリア採用」を設定してところもあるようです。

大学全入時代が到来していますので、今後は無くなっていくようにも思いますが、“一般職”が必要であり、そこに人が集まるのであれば、続くのかもしれません。

                                                                

物語の登場人物は、

斉藤康子、3334

仕事はテキパキとこなすが、彼氏からは顔が“地味”だと言われる。セックスの後には「ああ、さっぱりした」と言われた。男ってそんなものだと、思っている。

それでも、裁判所の競売物件で大崎にある3LDKのマンションを反社会的集団と渡り合いながらも1,800万円でゲットする強者でもある!

そして、出身は東京だが、今は山梨でトマト農業をしている生真面目な松浦と出会う。酔った勢いもあって、会ったその日に一夜を共にする。

上手く行っていないトマトの営業を持ち前の行動力で助けていく。その内に、山梨へ行ってもイイ、一度くらい結婚してみてもイイと思う。

 

三田村リサ、2526

管理栄養士の資格を持つ。美人で花嫁修業はバッチリ、仕事も論文は苦手で沙織に頼るが、行動力はあり、できるタイプ。

「でも、職場結婚はしません。うちの男の人たち、地方に飛ばされるくらいならまだしも、40いくつで早期退職の可能性がでてきたみたいですから!」といいながらも、早くイイ男を捕まえて結婚したいオーラを出している。

東京大学医学系大学院の平木淳という学歴は申し分無いが、医療の乏しいネパールで医師として生きたいという高い志の持ち主であり、とても純粋、お金持ちになりたい気持ちが無い!

結婚前は情緒不安定になりながらも、結局ネパールに付いていった。

 

紀子、2021

仕事ダメ、家事もダメだ。美人でもないのだが、男好きするタイプであり、20歳で社内結婚。しかし、家事能力ゼロのため、すぐに離婚。

その後、康子に励まされて、介護士の資格を目指しながら、市役所でアルバイトを始めるようになった。

が・・・市役所で紀子よりも17歳年上の上司とデキてしまい、再婚をすることになる。

☆『解説』を書かれていた田辺聖子氏(当時の直木賞選考委員)が言うには、選考委員の一部の男性がたに最も評判が高かったのは紀子らしい。自分はそうは思わないのですがネ~!

 

沙織、2526

容姿端麗で4大卒だが、就職はバブル後の影響もあり、一般職で入社。総合職への転向を希望するがなかなか叶わず。英語の勉強を継続しているが、なかなかモノにならない。途中、宗教の勧誘を受けたり、弱気にもなるが、英語漬けの環境を得るためにアメリカへ旅立つ。更にそこで、ヘリコプターパイロットを目指すことになる!

 

みどり、3334

社内結婚をしたために、旦那は本社に残るが、みどりはT火災ビジネスサービスへ出向となった。さらに子どもができたことでリストラにあうが、主婦の強さか、保険の営業のコンサルタント(物語では、保険ブローカーとありました。当時法令が整理されて話題になりましたが、その後は今一。生保では実績無し、と思っていますので、保険の営業のコンサルタントとしましたヨ)として踏み出した!

 

5人の女性は、日本の中堅損害保険会社を踏み台にして、新たな世界へ旅立っていった!

自分は日本の生命保険会社に残りましたが、その後破綻と買収を繰り返しながらも、今に至る。アクチュアリー正会員にはなれていませんが、なんとか食べて、なんとか生きている!

 

みどりの家庭は、旦那が日本の中堅損害保険会社に残られたので、ウチに似た外的環境の変化を受けたと思えますが、会社を踏み台に旅立った、康子、リサ、紀子、沙織の今の生き様を読んでみたい気もしますが、その時、その時の一瞬、一瞬を生きられれば、イイですよネ!

 

そして、自分的は、康子、沙織、みどりが好きなタイプです!!

 

面白かったです!ありがとうございました!

m(__)m

 

 

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