雨に日には晴耕雨読!「武士道シックスティーン」(誉田哲也著) ベタな青春スポーツ小説かも!?、爽快な剣道少女たちの青春小説でもあって、一気読み必至!とても面白かったです!
主人公は二人の剣道女子高一年生!
宮本武蔵を心の師とする剣道エリートの磯山香織、父親も剣道の達人であり、警察官でもあり、とても厳格な父親と、一方で頼りない感じのする母親との間で育つ。夫婦仲は今一つの家族だが、香織の兄は妹を優しく見守っている。
中学から剣道を始めた、とても朗らかな(呑気なともいう)西荻早苗。父親が事業で失敗(負け)し、それが原因で離婚した母親、そして、とても美人な姉との間で育つ。それで、勝負事が嫌いになった。
育った環境、境遇が全く違う二人が、同じ高校の剣道部で出会い、成長していく物語!
勝負事が嫌いになった早苗と事業に失敗した父親との会話
「負ける不安は、いつだってある。いや、負けることだけが不安なんじゃない。人の一生なんて、いつどうなるか分からない、不安だらけのものなんだよ。・・・でもね、お父さんは一つだけ、それに打ち勝つ方法を見つけたんだ。簡単なことさ。それが“好きだ”っていう気持ちを、自分の中に確かめるんだよ。その好きだって気持ちと、勝負の不安を天秤にかけるんだ。不安の方が重かったら、それは、やめといた方がいい。まず勝てないし、負けたら、ものすごく後悔するからな。でも、好きだって気持ちの方が重かったら・・・そのときはもう、やるしかないんだよ。負けたっていい。失敗したっていい。やるしかないんだ。だって、好きなんだから」
そして、再起を懸ける父親。そして、早苗の勝負に対する不安が少しずつ和らいでいく。
勝負にだけ拘っていた香織も、尊敬する宮本武蔵が、きっと剣術が好き、兵法が好き、剣術が好きだったことに気がついていく。
お互いに意地っ張りな性格の香織と父親との会話
「武士道・・・そう、言い換えてもいい。義、勇、仁、誠、名誉、忠義、克己・・・集約すれば、世のためを思い、他人を敬い、精進を怠らない・・・そういう心得に行き当たる。最低、その三つを忘れなければ、人はどこでも、いつの時代でも生きていける。逆に、その一つでも欠いたら、そいつに生きる資格はない。社会に生きる人間とは、そうあるべきものだ。そして人間には、どんなに小さくても、群れが必要なんだ。…人は誰も、一人では生きられない」
そして、物語が終わった後の謝辞に
「本作品を書くにあたり、桐蔭学園女子剣道部の皆さまには、貴重なご教示をいただきました」とあった。
息子が同じ系列の桐蔭学園中等教育学校の卓球部出身だが、同じ教育を受けられているのであれば幸いです!
ありがとうございました~!
m(_ _)m
« 先日“Twitter”へも上げましたが、新型コロナウイルスが幅を利かせている中でちょっと遅い新年会&ア試験残念会兼新発式を“ブログ”にも記録しておきます!12月の試験後に振り返るために~!! | トップページ | 爽快な剣道少女たちの青春小説「武士道シックスティーン」(誉田哲也著)の続編「武士道セブンティーン」も読んじゃった!一気読みですネ!!面白本!マンガを読むように、とても面白かったです! »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 瀬戸内寂聴さん(1922年5月15日~2021年11月9日、享年99歳)が51歳で得度される前年に出版、40歳から50歳までに書きためられたエッセイ「ひとりでも生きられる」を読んで(2025.03.16)
- 瀬戸内寂聴さん、70歳のときのエッセイ「孤独を生ききる」を読んで(2025.02.01)
- 瀬尾まいこ氏の著書は「あと少し、もう少し」、「図書館の神様」に続く、約6年ぶりの3冊目、2019年の本屋大賞にも選ばれた「そして、バトンは渡された」を、試験後の癒しとして読んでみました~!(2024.12.21)
- 岩波文庫「読書のすすめ」第14集、岩波文庫編集部編。非売品。最近、読書量が減っているので、薄いけど面白そうでしたので、古本屋さんで200円でしたので、買って読んでみました!うん、面白かった!!(笑)(2024.12.01)
- 新型コロナ禍の2020年6月から2021年6月末まで、朝日新聞土曜別刷り「be」に掲載された、小池真理子著「月夜の森の梟」が文庫化されたので、一気に読んでみた~!(2024.02.16)
« 先日“Twitter”へも上げましたが、新型コロナウイルスが幅を利かせている中でちょっと遅い新年会&ア試験残念会兼新発式を“ブログ”にも記録しておきます!12月の試験後に振り返るために~!! | トップページ | 爽快な剣道少女たちの青春小説「武士道シックスティーン」(誉田哲也著)の続編「武士道セブンティーン」も読んじゃった!一気読みですネ!!面白本!マンガを読むように、とても面白かったです! »
コメント