爽快な剣道少女たちの青春小説「武士道シックスティーン」(誉田哲也著)の続編「武士道セブンティーン」も読んじゃった!一気読みですネ!!面白本!マンガを読むように、とても面白かったです!
高校2年生になった、宮本武蔵を心の師とする「強さは力」の磯山香織と、とても朗らかな(呑気なともいう)「お気楽不動心」の西荻早苗。
事業に失敗した早苗の父親は再起に成功。
しかし、その仕事の都合で福岡に転勤となり、早苗も福岡の剣道強豪校、福岡南高校へ転校となって、香織とは別れ別れになった。
また、転校先の高校には、中学時代に香織が唯一負けた全中チャンピオンの黒岩レナがいた。そんなことを知らない早苗はレナと友達になるが、そこに違和感を覚える。勝つためには手段を選ばない。スポーツ強豪校でもある福岡南高校自体が、そんな校風でもあった。
早苗は深く落ち込む。そして、香織と一緒だった東松女子剣道部に戻りたい、と言う。
香織からは、黒岩に勝って戻って来いと伝えられる。
そして、早苗は黒岩レナに果し合いを申し込む。
ここで、剣道部の監督ではない、顧問の1人吉野先生が現れる。
(福岡南高校には監督の他、顧問が三人いる設定)
現在は、酒臭い先生だが、実力は折り紙付きの選手だった。
どういう事情があったのか、インターハイの直前、室見川の河川敷で、三十人からの暴走族を相手に、木刀一本で大立ち回りをやらかしてな。しかも向こうは全員病院送り、本人だけが無傷、当然、以後の試合は出場停止。その後も目立った大会成績などはないが、道場での他流試合では四百戦無敗という伝説の男だ。
早苗がレナに勝った果し合いを見ていた吉野が言う。
「お見事、いやあ、よかもん見せてもろたばい。
完全に、勝負ありやったな。装備は互角。その他の条件も互角。差があったとすれば、それは剣道に対する意識の違いたい。黒岩は、剣道に競技としての完成度を求めた。甲本(早苗のこと。母親が元夫の父親と再婚して、苗字が父親姓に戻っている)は、あくまでも武道としての剣道を重視した。あえて、ここではスポーツと呼ばせてもらうが、スポーツの原点は、気晴らしの遊びたい。真剣の剣術から派生してきた、武道である剣道とは、その意味合いがまったく違うったい。
黒岩・・・俺が止めに入らなかったら、甲本はもう一発、お前を打っとったと思うか・・・・俺は思わん。なぜなら、それが、武士道やけんたい。
剣を持って斬り合うのが剣道か?そこがそもそも違う。暴力団員同士が喧嘩の末、日本刀を持ち出して斬り合いを始める。そこに武士道があるか?
なかろうが。でも黒岩、お前の目指しとう剣道を真剣でやったら、そういうことになるばい。
武士の仕事は、戦いを収めることばい。相手を斬ったり、殺したりすることではなか。そもそも、相手を殺すことが目的ならば、胴も斬らん。真正面から腹をあるいは心臓をひと思いに突けばよか。喉なんぞも突かずに、真横に斬ればよか・・・でも、それはせん。なぜなら、剣道は武士の技やけんたい。
剣道は、どこまでいっても・・・路上でやっても、防具がなくても、心に武士道があれば、武道たい。暴力に成り下がってはいけんし、暴力に屈してもいけん。剣道は、武道は、武士道は、相手の戦闘能力を奪い、戦いを収める。そこが終着点たい。相手の命も、自分の命に等しい、たった一つの命・・・。さらにいえば、試合や稽古で相手をしてくれるのは敵ではなか。常に、同じ道ば歩む同志たい。やけん礼に始まり、礼に終わる。そういうこったい。
お前たちの剣道は、誰も殺さんですむように、誰一人傷つけんですむように、そういう社会を築いていくために、生まれてきた技たい。少なくとも俺は、そう思うとる」
なかなかカッコいい!!!
更なる続編「武士道エイティーン」も行っちゃおうか!!!
ありがとうございました~!
m(_ _)m
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3月20日は国際幸福デー
こんな記事です。
https://toyokeizai.net/articles/-/337637
貴方は幸せですか?
投稿: | 2020年3月21日 (土) 11時20分
ありがとうございます!
日々”生きがい”を持って精進していこうと思います!!
m(_ _"m)
投稿: adler | 2020年3月28日 (土) 12時16分