新型コロナウィルスによる「緊急事態宣言」により、リモートワークを含め、自宅活動中心となり、読書も進みます!!ということで、自宅で爽快な剣道少女たちの青春小説「武士道シックスティーン」(誉田哲也著)の続々々編「武士道ジェネレーション」を読み終えました~!!
物語に加えて、誉田氏の歴史観(日本史観)が覗けたりした興味深い内容でした~!
この物語は本の名前にもある通り“武士道”が物語の根底に流れている。
物語の中で、“武士道”とは、世のためを思い、他人を敬い、精進を怠らないこと、これを守っていれば、どこででも、どんな時代でも、生きていける、と香織が言っている。
そして、その原点となる新渡戸稲造の“武士道”は、太平洋戦争の約40年前、1900年に書かれたものだ。
この“武士道”精神は、日本人のこころにあると思っているが、
本の中では、太平洋戦争における“日本”は“正義”か“悪”かの二元論で議論されていて、誉田さんご自身は「正義」として、それを“武士道”に結び付けている点は、少々極端かな~!?と感じた。
日本人に、まだ「自虐史観」が残っているのであれば、それに対しては自分自身もおかしいと思いますが、日本人全員が「武士道」を持つ正義かと言われれば、そうではないと思っている。
太平洋戦争時の“日本”にあっても、もちろんイイ人もいましたが、そうでない人もいた。
“武士道”精神の無い人もいたと思います。ただ、それだけです。
1つ知らなかったことがありました。「パール判事」という方です。
太平洋戦争後の日本の極東軍事裁判において、11人いた判事の中で唯一人、A級戦犯7名全員の無罪を主張したインド代表判事ということです。
そして、パール判事によれば、
南京事件は誇張され過ぎていると批判し、アメリカの原爆投下も、ホロコーストに匹敵する民間人の虐殺だったと批判しています。欧米諸国は、東京裁判で日本を断罪することによって、自分たちのアジア侵略を正当化することが狙いだったのだろうと、結論付けた。
今後、もっと調べてみたいと思いました。
物語の本流では、早苗はめでたく結婚!子供が産まれて、英斗と名付けたその子は剣道(武士道)を始める。
香織は全日本選手権で中学時代からのライバルレナを破り優勝し、その後も桐谷道場で桐谷玄明先生のもと師範代として武士道を極め続けていく。
早苗とレナの福岡南高校剣道部の監督ではない、顧問の1人吉野先生は、若い時に武士道を教えていただいた桐谷玄明先生に会いに来た。そして、今も教師を続けて、剣道部を指導し武士道を極め続けていく。
もちろん、剣道をしていなくても「武士道」の心を誰しもが持つことができ、磨き続けることができる。
信じたこの道を、私たちは歩んできた。
かけがえのない出会いがあった。
心震えるような学びが、骨身を削るような試練があった。
先に進むためには、避けられない別れもあった。
しかし今、来た道を振り返ることはしない
命ある限り、わたしたちは進まねばならない。
この武士道を、続く者たちに、伝えなければならない。
ありがとうございました~!
m(_ _)m
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